小論文

【例文あり】小論文の要約の書き方を国語教師が超分かりやすく解説!

新堂ハイク

こんにちは!
高校教師の新堂ハイクです!

小論文の要約ってどう書くの?

さくら

文章をまとめるのが昔から苦手で、要約のやり方が分かりません…。

小論文の要約は難しいと思われがちですが、コツさえつかめば普通の小論文よりもカンタンに解くことができます。

現役の高校教師で毎年小論文指導を行い、今まで500人以上の生徒に小論文を教えてきた僕が、ニガテでも書ける小論文の要約のコツを徹底解説します。

このページの内容

小論文の要約とは?

小論文の要約のコツ

小論文の要約の具体的な書き方

小論文の要約の注意点

このページを見れば、小論文の要約の悩みが全て解決しますのでぜひ最後までご覧ください!

小論文の要約とは?

小論文試験の要約とは「課題文の重要なところをまとめて、短く表現する」ことです。

次の課題文を読んで、200字以内で要約しなさい。

このような出題の仕方がほとんどで、「要約問題+自分の意見を述べる問題」という構成になっている入試がほとんどです。

小論文試験が、要約のみの出題というところはほとんどありません。

要約は問題に対する自分の意見を述べる通常の小論文と違い、あらかじめ用意された文章をまとめる作業なので別の対策が必要になります。

さくら

小論文の勉強をするときに、要約の勉強も絶対にしないといけないですか?

学校や入試によって「要約」を出すところは決まっているので、過去問を見て要約問題が出題されていたら勉強しましょう。

新堂ハイク

ただ、過去に出題がなくても出題傾向が変わる場合もあるので、入試に無い人も少しは頭に入れておきましょう。

要約の採点基準

さくら

要約は試験官に、どういうところが見られているんですか?

自分の意見を述べる通常の小論文と違い、要約はまとめる文章が決まっているので「採点基準」も明確になっています。

具体的には以下の点が見られているので、要約に取り組む際に意識してください。

・課題文を理解しているか

・テーマを理解しているか

・正しい文章表現で書けているか

課題文を理解しているか

まとめるべき課題文をしっかりと読解して、重要な点を理解しているかは要約の採点基準です。

課題文の重要な部分は決まっていて、特に重要じゃない部分を切り取ってしまうと字数が無駄になってしまうので注意が必要です。

テーマを理解しているか

例えば看護学部なら医療系のテーマの課題文が出題され、そのテーマに対する理解度が採点基準として見られます。

自分の志望する分野の知識や最新情報は、入試までに確実に押さえておきましょう。

正しい文章表現で書けているか

いわゆる「てにをは」や接続詞が正しく使えていて、読みやすい文章になっているかどうかも採点基準です。

要約は決まった文章をまとめるだけなので、課題文をつなげれば良いと思っている人は、つなげかたを間違えてよく減点されます。

新堂ハイク

要約に必要なのは「読解力」と「文章力」の2点です!

要約の減点ポイント

さくら

減点されない要約を書くには、どうしたらいいですか?

前述した採点基準をもとに「要約で減点されるポイント」について解説します。

具体的に以下のことをしてしまうと、減点となります。

・課題文を切り貼りしただけ

・元の意味とズレる

・不要なところを使っている

課題文を切り貼りしただけ

「すでにある文章をまとめればいいだけ!」と思って、ただただ文章をそのまま抜き出して丸写しするだけでは減点になります。

文章中の表現はもちろん使わなければなりませんが、文章の前後のつながり接続詞などを正しく理解して読みやすい文章にしなければなりません。

元の意味とズレる

自分の言葉を使って分かりやすくまとめたとしても、筆者の主張や意図とズレてしまっては意味がありません。

採点者に「筆者の解釈と違うな」と思われてしまったら、課題文を理解していないことになるので減点されてしまいます。

筆者の主張」は要約においてマストなので、ここはしっかり押さえましょう。

不要なところを使っている

要約は「要点だけを取り出して短くする」ことが目的なので、特に重要ではないところを使ってしまうと字数を無駄にしてしまうので減点されます。

例えば「具体例」や「体験談」などは、不要な部分として切り捨ててもOKです。

新堂ハイク

要約はとにかく「無駄なく」「要点だけ」を「読みやすくつなげる」ことが大切です。



小論文の要約のコツ

小論文の要約のコツを、具体的なステップで解説します。

要約問題が出題された場合、以下の手順で問題を解いていくと減点されない要約が作れます。

要約問題の解答の手順

1.課題文をマーキングしながら読む

2.文章の流れを箇条書きにする

3.構成メモを作る

新堂ハイク

では要約の解き方のコツを解説していきます!

1.課題文をマーキングしながら読む

要約の採点基準に「課題文の理解」があるので、まずはしっかりと課題文を読み込むことが大切です。

そして、要約のカギとなる重要な部分にマーキング(線を引く)していくとまとめやすくなります。

さくら

もちろん課題文は読みますけど、重要なところが分からないから要約ができないんですよ…。

重要なところが分からない」が要約がニガテな人の悩みですよね。

では、さらに具体的に細かく「課題文の重要なところ」の見つけ方を解説します。

最初に設問の条件を確認

・筆者の主張をまとめなさい

・どのような点が問題かをまとめなさい

課題文を読むのと同じくらい、設問文を読むことも重要です。

上記は同じ要約の設問ですが、まとめる内容が違うのは分かりますよね。

設問の条件によりまとめるべき「重要なところ」が変わるので、まず確認しましょう。

「問題提起」と「筆者の主張」

設問がシンプルに「○○字でまとめなさい」の場合、重要なところは2つです。

問題提起…筆者が問題に感じていること
     なぜ問題に感じているか

筆者の主張…筆者が自分の言葉ではっきりと主張している部分

この2つを見つけてマーキングをすれば、要約の趣旨が元の文章とズレることはありません。

では「問題提起」と「筆者の主張」はどのように見つけるかを解説します。

問題提起は文章のはじめの方

まず「問題提起」はほとんど文章のはじめの方にあります。

「問題提起」は「今から○○について論じます」ということなので、はじめに無いのはおかしいですよね。

筆者の主張の見つけ方

筆者の主張の見つけ方は、以下の5つの場所を意識してください。

・筆者が繰り返し使う言葉

・「しかし」「ところが」など逆説の接続詞の後

・「」で囲まれている部分

・一般論を否定した後の部分

・「~である」「~だ」などの断定した部分

基本的に何かを否定して、自分の考え方を述べている部分は筆者の主張として重要です。

「~(一般論)~と言われているが、しかし僕の考えは○○だ。」のような箇所があれば確実に重要な部分なのでマーキング必須です。

筆者が繰り返し使ってる言葉や「」に囲まれている言葉は、強調したい部分なのでこれもマーキングです。

具体例・体験談は消す

具体例や体験談は、筆者の主張に説得力を持たせるために用いられているので要約においては重要ではありません。

・例えば~

・具体的には~

・これは私の話だが~

このような表現の後の部分は、重要ではないのでマーキングしなくてOKです。

新堂ハイク

課題文を読みながら「重要なところ」をまとめるのは、練習が必要です。

何回も問題を解いて、添削してもらいましょう。

➡国語教師オススメの小論文添削サービス5選

2.文章の流れを箇条書きにする

課題文を読み込んで、マーキングした場所を文章の流れに沿って箇条書きにしていきます。

ここでは、ただただ課題文を抜き出してつなげただけの文章にならないように、前後のつながりを確認しながらまとめます。

・問題提起
  何について論じているのか
  何が問題だと思っているのか

・筆者の主張1
  ○○は~だ

・筆者の主張2
  ✕✕という意見もあるが、私は▲▲だと考える

・筆者の主張3
  □□すればより良い世の中になる

このように時系列順で、文章の流れに沿ってまとめて要約の下地を作ります。

3.構成メモを作る

さくら

よし、さっそく原稿用紙に書くぞ!

新堂ハイク

ちょっとストップ!

行き当たりばったりで書くと大変なことになります!

小論文は解答を指定の字数で収めなければならないので、構成をよく考えないで書き始めると「全然字数が足りない」や「半分以上余ってしまう」などの問題が出てきます。

特に原稿用紙は一度間違ってしまうと、修正が難しく全部消して書き直しという事態になります。

小論文試験は時間制限がありますから、全消しだけは避けたいですよね。

なので原稿用紙に書く前に「構成メモ」をしっかり作って、万全の状態で書けるようにしましょう。

構成メモのポイント

・「てにをは」に気を付ける

・接続詞を正しく使う

「課題文をつないだだけ」は減点になるので、箇条書きにした文章の流れをしっかり接続詞でつないでいきましょう。

文章が長くなる場合には「てにをは」に注意して、変な文章にならないように気を付けることも忘れずに。

➡構成メモの作り方を例文を使って詳しく解説!

➡小論文の正しい接続詞の使い方を徹底解説!



小論文の要約の具体的な書き方

さくら

要約のコツはなんとなく分かったけど、実際にどういう感じで書いていくのか知りたいです。

新堂ハイク

では、例文を使って具体的に要約の書き方を解説していきます!

要約の例題と具体的な書き方

例題「若者の政治に対する関心について」

次の課題文を読んで、200字以内で要約しなさい。

設問の条件はシンプルに「要約しなさい」なので、「問題提起」と「筆者の主張」の2つに注目しながらマーキングしていきます。

※「問題提起」…、「筆者の主張」…でマーキングします。

 課題文

日本は若者の政治に対する関心が世界的に見て低いという問題を抱えている。選挙の投票率における若者の割合が低いことを見てもそれは明らかである。そうした状態を打開するために、成人年齢の引き下げという案が浮上しており世間をにぎわせている。

 私は、成人年齢の引き下げに賛成である。なぜなら「若者の選挙離れ」が深刻化している日本で、若者の政治に対する意識に積極性に働きかけ、社会の一員としての意識を高めるのに有効であると考えるからである。

 しかし、これまでもアルバイトは15歳以上から可能であり、年齢に関係なく参加できるボランティアなどを通して社会に貢献できる機会は多くある。確かに、成人年齢を引き下げなくても社会の一員としての自覚を持たせることができるというのは分かる。

 ただ、成人年齢が下がることによって親の同意なしに携帯電話の契約やクレジットカードの申請が可能になることで、法律や社会の仕組みにふれる機会が増えて、能動的に社会に関わることが多くなる。そのような社会との接点が増えることこそが、社会の一員としての意識を高める最善の方法である。成人年齢を引き下げることが、若者の政治に対する関心を引き上げてくれると私は考える。(504字)

問題提起ははじめの導入部分にあるところをマーキングし、筆者の主張は断定しているところや繰り返し表現しているところを押さえます。

ポイントは「しかし」などの接続詞があっても、具体例なので重要ではないと判断するところです。

 しかし、これまでもアルバイトは15歳以上から可能であり、年齢に関係なく参加できるボランティアなどを通して社会に貢献できる機会は多くある。確かに、成人年齢を引き下げなくても社会の一員としての自覚を持たせることができるというのは分かる。

第三段落のこの部分ですが、

さくら

「しかし」が来たからこの後は重要!

と反射的にマーキングしてはいけません。

ここは筆者が「○○も分かる」というように、一般論の反論に理解を示している部分です。

その後に「ただ、~」と自分の主張が入るのでここは重要ではありません。

次に流れを箇条書きでまとめます。

・日本は若者の政治に対する関心が世界的に見て低い(問題提起)
 ↓
・成人年齢の引き下げという案
 ↓
・成人年齢の引き下げに賛成(筆者の立場)
 ↓
・社会の一員としての意識を高めるのに有効(主張1)
 ↓
・法律や社会の仕組みにふれる機会が増える(主張2)
 ↓
・成人年齢の引き下げが若者の政治に対する関心を引き上げる(結論)

このようにマーキングしたところを、一旦時系列順に並べます。

重要なところがはっきりしてきましたね。

ここから「てにをは」や「接続詞」に気をつけながら、構成メモを作って解答を原稿用紙に記入していきます。

要約の解答例

 日本は若者の政治に対する関心が世界的に見て低いという問題を抱えており、打開策として成人年齢の引き下げという案が浮上した。筆者の立場は賛成であり、若者の政治に対する意識に積極性に働きかけ、社会の一員としての意識を高めるのに有効であると考えている。成人年齢が下がることで、法律や社会の仕組みにふれる機会が増えて能動的に社会に関わるため、若者の政治に対する関心を引き上げるてくれると期待している。(195字)

「筆者の立場は~」や「期待している」など本文中にない言葉は、文をうまくつなぐために自分で考えて入れます。

基本的に要約に「自分の意見」は入れてはいけませんが、このような「自分の言葉」を上手く使ってまとめます。

新堂ハイク

コツをつかんだら、要約は練習あるのみです!

基本的に200字程度と字数は少ないので、どんどん問題を解いていきましょう。



小論文の要約の注意点

最後に要約をする上での注意点をまとめます。

・要約に自分の意見は入れない

・要約に段落分けはいらない

・字数は規定の9割を埋める

・要約に時間をかけすぎない

・要約は必ず添削を受ける

以上の5点の注意点を守って、要約の練習に取り組むようにしてください。

要約に自分の意見は入れない

要約とは「課題文の重要なところをまとめて、短く表現する」ことです 。

自分の意見を入れる必要はなく、むしろ減点につながります。

もちろん、文をつなぐために課題文にない言葉を使うのはかまいませんし、そうしないと課題文の切り抜きで減点になります。

ただ、ガッツリと自分の意見を入れるのはNGです。

・私は~と考える

・私の意見は○○である

・筆者は~と考えている

・筆者の意見は○○である

あくまでも、主語は筆者であることを忘れないでください。

要約に段落分けはいらない

200字程度の要約であれば、段落分けはしなくて大丈夫です。

むしろ段落分けをしてしまうと空欄が増えて文字数が足りなくなるので、やらない方が良いです。

もし設問文に段落の条件があったり、指定字数が500字を超える長文の要約の場合は、段落を作ってもかまいません。

字数は規定の9割を埋める

・200字以内→180字以上

・500字以内→450字以上

・1000字以内→900字以上

これはようやくだけに限りませんが、指定された字数の9割を目指して書くようにしてください。

特に要約は「過不足なくまとめたらこれくらいの字数になる」という解答例のもと字数が決まっているので、できるだけ埋めた方が良いです。

もちろん、「○○字以内」の場合は指定の字数を一文字でも超えたら大幅減点です。

要約に時間をかけすぎない

入試での要約問題は、「要約問題+自分の意見を述べる問題」という形で出題されるケースがほとんどです。

この場合、重要なのは「自分の意見を述べる問題」の方です。

配点もだいたい要約問題の方が、低く設定されています。

大事なのは「自分の意見を述べる」ことなので、難しかったとしても配点の低い要約に時間をかけすぎてはいけません

要約は必ず添削を受ける

要約に取り組んだら、必ず学校の先生や塾の先生に添削してもらいましょう。

市販の参考書にある模範解答では、自分がどこまで要約できたかを確認するのは難しいです。

要約に取り組んでも第三者の添削を受けられなければ、問題を解いても答え合わせをしないのと同じで、いつまでたっても上達しません。

さくら

でも、身近に頼れる先生がいません…。

そんな時は「小論文添削サービス」を使いましょう。

➡国語教師オススメの小論文添削サービス5選

僕のおすすめは「ココナラ」です!

➡「ココナラ」で小論文を添削してもらう方法を徹底解説!

小論文の要約まとめ

小論文の要約のコツ

〇課題文をマーキングしながら読む
 ・設問文の条件を確認
 ・「問題提起」と「筆者の主張」が大事
 ・「具体例」「体験談」はカット

〇時系列順にマーキング箇所を並べる

〇構成メモを作ってから原稿用紙に書く

新堂ハイク

以上で本記事は終了です!

さくら

最後までご覧いただきありがとうございました!