こんにちは!
国語教師の新堂ハイクです!
小論文の結論は何を書けばいいの?
このような疑問を解決するために、小論文の結論に書くべきことを徹底解説します。
結論ってまとめを書けばいいのかな?
でも何回も同じことを書いてる気がする…。
大学入試小論文では、結論にまとめを書く必要はありません。
採点者もプロですから、800~1200字程度の文章の内容を読んでいるうちに忘れてしまい、最後にまとめが必要になるなんてことはありえません。
それよりも結論に書く必要があることは、問題の「解決策」です。
大学側は「問題解決意識」を持った学生を欲しています。
どのような出題形式の小論文でも、結論には「解決策」を書くようにしましょう。
では、具体的にどのように書いていくかを解説していきます。
著者 新堂ハイク 29歳 ・現役高校教師 勤続8年(特進クラス担任) ・難関大受験、小論文指導実績500人以上 ・教育メディア運営6年(月間10万PV) ・執筆300記事以上、掲載企業50社以上 実際の教育現場にいる現役教師にしか分からない、リアルな情報をお届けします!
小論文の結論は「解決策」を書く
以下のように小論文の構成をしている人は多いです。
・序論
これから論じることを簡潔に紹介する
・本論
序論を詳しく解説する
・結論
全体を総括して簡潔にまとめる
これでは各段落で同じことを書くことになってしまいます。
はじめに僕がおすすめする小論文の三段落構成をご紹介します。
小論文の万能構成
小論文は三段落構成が基本ですが、各段落に何を書くかが分からないという人が多く、結局先ほどあげた構成になってしまいます。
僕がおすすめする段落構成はこちらです。
・問題提起(序論)
↓
・原因分析(本論)
↓
・解決策(結論)
上記の構成を使えば、あらゆる出題形式に対応できます。
そもそも小論文試験に求められるのは、社会問題に対する自分独自の意見です。
そして自分が、大学や社会にどのように貢献することができるかをアピールする場でもあります。
なので結論では自分が「こんなアイディアを持っていますよ!」ということを採点者にアピールするために、「問題の解決策」を提示するのが良いのです。
小論文における結論の役割
結論ってそんなに大事なんですか?
めちゃくちゃ大事です!
結論は採点者にとって一番最後に読む部分なので、一番印象に残ります。
序論の問題提起も本論の原因分析も、すべては結論につなぐための下準備なのです。
結論の出来は小論文全体の評価を決めますので、心して書くようにしましょう。
結論の大切さがわかったところで、具体的にどのように書いていくのかを解説します。
小論文で評価の高い結論を書く方法
では小論文全体の印象を決める「結論」の具体的な書き方について解説します。
最初に述べたように結論に書くべきことは「解決策」です。
これは、テーマ型でも課題文読解型でも、資料分析型でも同じです。
「賛成・反対の立場を明確に述べよ」の場合でも、最後には「解決策」を書いて大丈夫です。
では、解決策の書き方を具体的に解説します。
現実的かつ具体的な案を出す
「解決策」は現実に実現可能で、より具体的であればあるほど評価が高いです。
例をあげます。
例題
待機児童問題についてあなたの意見を述べなさい。
このようなテーマ型の問題が出題されたとして、「待機児童問題」に対する解決策を考えます。
①保育園・幼稚園の数を増やす
②保育士の数を増やす
残念ながら上記の解決策の評価は低いです。
え、なんで?
保育園や保育士を増やすことは、問題の解決につながるから良いんじゃないの?
この場合の評価が低い点は
・誰でも考え付くこと
・具体的ではないこと
があげられます。
そもそもそんな簡単に保育園や幼稚園、保育士の数を増やせたら待機児童問題なんて起きてないですよね。
「足りないなら増やせばいい」という考えは、誰にでも思いつきます。
自分独自の意見が重要視される小論文の結論としては、この答えは合格点といえません。
ではこの「解決策」を現実的かつ具体的にしたものをお見せします。
①都市部の人口を地方に分散させるために、国が地方自治体に移住手当を出すなどの支援策をとる。
②保育士の数を確保するために、男性保育士を積極的に採用し、働きやすい環境を整える。
①「待機児童問題」が起こる原因の一つに、都市部の人口過密があげられるので、それを緩和する対策をとる。
②現在保育士の男女比は女性が圧倒的に多い(男性保育士の割合は3~4%程度)ので、保育士の数を増やすには、男性保育士を取り入れることが重要である。
上記の解決策はかなり具体的になっているので、「実現できそう」という説得力を持たせることができます。
また、男性保育士の割合(3~4%)などのデータを出すことができれば、高評価につながります。
解決策はできるだけ具体的に書くんですね!
自分ができること・していること
先ほどあげた解決策は、案としては実現可能な説得力を持つものですが、実際に自分がしようとしてできるものではありませんよね。
確かに、政治家にならなきゃ行政は動かせないし、社長にならなきゃ企業は動かせないですね…。
「解決策を実現するために政治家になります!」で論を締めくくるわけにもいきません。
そもそも大学側は、あなたに行政や企業を動かす人間になってほしいわけではなく、「社会問題に対するしっかりとした自分の意見を持っているか」を試験で確かめたいわけです。
なので最後には解決策のために「自分ができること・していること」を書くことが大切です。
・高校から保育関連の書籍を読み、授業外でも志望分野の勉強をしている
・入学後は男性保育士の意見を聞いて、自分の視野を広げる
・大学卒業後は地方で保育士として働くつもりである
このように
・今現在高校生の時点でしていること
・入学後にすること
・卒業後にすること
の3点を軸に「自分の解決策」で締めくくると、高い評価が得られます。
希望を持った終わり方にする
採点者の読後感は大切です。
論理的な文章が書けていても、最後の行で絶望感漂う内容になっていたら後味が悪いですよね。
最後の文章は希望を持った終わり方にしましょう。
「希望ある未来を自分で切り開いていく」という書き方にすれば、読後感がすっきりするのでおすすめです。
待機児童問題はまだまだ問題が山積しており、解決には時間がかかるので、今後も社会の動向に注目していきたい。
待機児童問題を解決するには、自分たちのような保育士を志す学生が少しでも行動を起こすことが大切で、自分もその一翼を担う人間になりたいと考えている。
「悪い例・良い例」の読後感は一目瞭然ですね。
やはり最後の行の文章は印象に残りやすいので、ポジティブな内容で締めくくるのがベストです。
小論文の結論を書く際のポイント
結論を考えていく際に気を付けることをいくつか解説します!
独創的なアイディアは評価が高い
構成段階で結論を考えるときに、「誰でも考えられそうなアイディアかどうか」を意識するようにしましょう。
採点者は何十人、何百人もの受験者の答案を採点します。
もちろん一人だけで採点しているわけではありませんが、同じような内容の小論文を読むと「またこれか…」となってしまうのです。
さらに同じような内容であれば他の受験者と比較されやすく、内容以外の所(言葉の使い方、段落構成など)で優劣をつけられてしまいます。
できるだけ他の受験生と被るような内容を避けるべきです。
ただ、独創的とはいってもぶっ飛びすぎたアイディアはむしろ評価が低いです。
「独創的かつ現実的」が理想的な結論の解決策です。
アイディアの考え方
「独創的かつ現実的」なアイディアなんて思いつきません!
良いアイディアを考えるのに必要なのは「知識」と「組み合わせ」です。
60分程度の試験時間で0から1を生み出すなんてことは、スティーブ・ジョブズでも難しいです。
そもそも新しいアイディアというのは、既存のものの「新しい組み合わせ」に過ぎないのです。
問題を解決するために自分の中の「何と何を組み合わせるか」、この組み合わせこそが独創性を生むのです。
「組み合わせ」に関しては、練習を繰り返すことで慣れていくものなので、問題演習をすればやり方が分かってきます。
大切なのは「知識」です。
これは「どれだけ知っているか」が勝負の分かれ目なので、参考書でできるだけ志望分野の知識を増やしましょう。
問題に正しく答えられているか
論点がズレていないかは、必ず確認しましょう。
あなたが最終的に提示する解決策は、「根本的な解決」につながっていますか?
例をあげると「待機児童問題」の解決策なのに、「地域住民が協力して子どもが過ごしやすい街づくりをする」などとズレた答えになっていないかどうか、必ず答案に書き出す前にチェックをしましょう。
解答用に書く前に構成のメモを作るのは必須ですよ!
小論文の結論は問題解決を意識しよう
小論文の結論に書くべきことは問題の解決策です。
解決策は「現実的かつ具体的な案」と「自分ができること・していること」の二つの視点で見ると書きやすいです。
「現実的かつ具体的な案」には独創性が大切で、普段から志望分野の知識をつけるようにしましょう。
「自分ができること・していること」は「高校在学中・入学後・卒業後」の三つの視点で考えると、スムーズに書き出せます。
最後の行の最後の文章には、希望を持った終わり方を意識してください。
総合型選抜で受験予定の方へ
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