新堂ハイクの旅する教室へようこそ!
今回は現代文の記述問題が苦手でどう勉強したらいいか分からないという
そこのあなたのために、記述問題で少しでも得点を上げられるように徹底解説します!
著者 新堂ハイク 29歳 ・現役高校教師 勤続8年(特進クラス担任) ・難関大受験、小論文指導実績500人以上 ・教育メディア運営6年(月間10万PV) ・執筆300記事以上、掲載企業50社以上 実際の教育現場にいる現役教師にしか分からない、リアルな情報をお届けします!
減点されない解答を作る方法
現代文は満点を取ることが最も難しい教科といわれています。
その一因が記述問題です。
記述問題で完璧な解答を作るのはとても難しいので、どれだけ減点されない解答を作れるかが現代文の点数を上げる肝になります。
本記事ではなぜ解答が減点されてしまうのかという原因と減点されない解答を作るという対策を紹介します。
記述問題が解けない4つの原因と対策
- 読んだ文章を理解できていない。
- 問題の答えとなる箇所を特定できていない。
- 設問文の指定した答え方になっていない。
- 苦手意識という精神的なもの。
今回は「③問題文の指定した答え方になっていない」について解説していくよ!
設問文の指定した答え方になっていない
解答が減点される原因の一つは「設問文の指定した答え方になっていない」というところにあります。
さくら君、記述問題を解くときに設問文はしっかり読んでいるかい?
はい、読んでます!
でも時々何を聞いているのか、どうやって答えればいいのか分からない時があります。
それが記述問題が苦手になる大きな一因だね。
でも設問文に対応した答え方を知っておけば、記述問題に対する意識はぐっと変わってくるよ!
設問文に対応した答え方
記述問題の答え方として重要なポイントは3つです。
「何を問われているのか」「文末」「設問の条件」
設問文をよく読んで、上の3点にしっかりと対応すれば記述問題の答え方のコツがつかめてきます。
一つ目のポイントは「何を問われているか」だね。
これをおさえておかないと、設問に対応した解答をすることができなくなってしまうんだ。
どうすれば「何を問われているか」が分かるんですか?
設問文の文末に注目するんだ!
設問に何を問われているのかを理解する方法
実は記述問題の設問の種類は、いくつかのパターンしかないのです。
その中でも頻出の設問の答え方を知ることで、迷いなく答えることができます。
ここでは文末に注目して代表的な3パターンを挙げました。
パターン①
「(傍線部)~とはどういうことか(説明せよ)」
このパターンは最も典型的な設問です。
「どういうことか」と聞かれると、どう答えて良いか迷ってしまう人もいると思います。
しかし、ここで問われていることはシンプルに傍線部の言い換えなのです。
言い換えの表現を本文中から探し出し、傍線部の原型は崩すことなく言い換えるのです。
自分の論を考える必要はありません。
この「傍線部の言い換え」こそがパターン①の設問に問われていることなのです。
パターン②
「~はなぜか」
この問い方も現代文のテストではよく出ます。
「なぜか」というのは「なぜこうなったのか」という理由を答えさせる問題です。
つまり、傍線部のようになった(なってしまった)理由を順序立てて説明すれば良いのです。
問題によっては理由が1つだけの場合も、3つ4つある場合もあります。
それらを本文中から見つけ出し、順番に並べるという作業をすれば良いです。
ここでも自分の論を考える必要はありません。
パターン③
「傍線部~それ(これ)とは何か。」
設問文の中に指示代名詞が入っているパターンです。
この場合は指示代名詞が指す内容を探し出し、解答に含めて答えるだけです。
指示代名詞が指す内容を正確に把握しないと間違いになるので、慎重に探しましょう。
だいたいは傍線部付近にありますが、離れたところにある場合もあります。
ただ、何度も言いますが指示代名詞が指す内容が書けていれば、それだけでグッと正答に近づきます。
以上3つのパターンが頻出だから覚えておこう!
特に、設問文の文末で問われ方が変わるから設問は必ず最後まで読もう!
どれもよく見る形ですね!
次のポイントは「文末」だ。
さっきは設問文の文末に注目したが、今回は自分の解答の文末に注目するよ!
文末か~。
文末で間違えることが多いんだよね~。
正しい文末表現で解答する方法
問われていることに対して正しい文末表現で解答しなければ、記述問題では減点されてしまいます。また、的外れな文末表現の場合、間違いになることもあります。
ここでは代表的な設問文の形式と、対応する文末表現を挙げていきますのでよく覚えておいてください。
①「どういうことか説明しなさい。」
「~ということ。」
②「簡潔に説明しなさい。」
「~ということ。」
③「~とはどういう~か答えなさい」
「~という~。」「~のような~。」
④「どういう意味か答えなさい。」
「~という意味。」
⑤「Aについて、Bと対比して説明せよ。」
「Bは~に対して、Aは~である。」
⑥「なぜか、理由を答えよ。」
「~から。」「~ため。」「~という理由。」
このように設問文の文末表現に対応する文末表現で解答することが重要です。
上に挙げた6個のパターンは記述問題の問い方としては、基本中の基本だから必ず覚えておこう。
わかりました!
最後に、「設問の条件」だね!
設問の条件を満たした解答を作る方法
記述問題の設問には「『○○』という言葉を用いて」や「○○文字以内で」などの条件が課せられている場合が多いです。
もちろん与えられた条件を満たした解答にしなければ、間違いとなります。
同じように代表的な設問の条件をいくつか挙げて、
その条件を満たす際に気を付けるべきポイントを解説していきます。
①「本文に即して答えなさい」
これは、本文中の言葉を組み合わせて答えなさいということです。
ほとんど本文を写した表現になっても構いません。
②「主語を補って答えなさい」
この場合は必ず「誰が」や「何が」等の主語を本文中から探して解答に含めてください。
③「○○という語を使って」
この場合も、必ず指定された語句を全て解答に含めてください。
指定された語句を全て解答に含めて、意味の通る文章にできれば正答に近づきます。
④「そのような問題」などの指示代名詞がある場合。
これも本文中から指示された語を探して解答に含めます。
⑤「○○字以内で答えなさい」
この場合は、指定時数の8~9割の文字数で解答するのがベターです。
「100字以内」であれば、最低でも80文字以上は解答しましょう。
以上の5つが代表的な設問条件だから、出てきたら注意しよう。
覚えることがいっぱいですね・・・。
まとめ
現代文の記述問題が解けない原因の一つ「設問文の指定した答え方になっていない」の対策方法は3つです。
①設問の問われ方を覚えて、設問に対応した解答をすること。
②設問文の文末表現に対応する文末表現で解答すること。
③設問の条件を満たした解答を作ること。
答え方を間違わないようにするために設問文の条件や文末に線を引くことをお勧めするよ!
現代文の勉強法一覧はこちら
特進クラスの国語教師が教える現代文の勉強法シリーズ
現代文おすすめ参考書4選
「設問の条件に注目する」ことが「減点されない解答を作る」ことにつながるのは分かっていただけたと思います。
本記事でも具体的な対策は紹介していますが、実際に問題を解くことでしか身につかない力もあります。
現代文は大学入試において避けて通ることのできない科目であり、成績の伸びが遅い科目です。
高1高2、ひいては中3から早め早めの対策が不可欠です。
今回の記事のテーマである「減点されない解答を作る」に適した標準~応用レベルの参考書を4つ紹介するので、ぜひ勉強に役立ててください。
入試現代文へのアクセス 基本編
👆現代文の読解の方法を身につけることができる参考書です。
問題の種類が豊富で、各問題に必ず記述問題が配置されているので、記述力を段階的に高めるのにもってこいです!
詳しいレビューもありますのでぜひご覧ください👇
入試精選問題集 現代文
👆「入試精選問題集 現代文」はオーソドックスな読解演習のための問題集です。
難易度は高くなりますが、問題数も25題あり演習量をこなして読解力を上げたい人におすすめです。
現代文と格闘する
👆難関大学に対応できるレベルの高い問題集です。
問題の難易度が高いので初心者にはおすすめできませんが、ある程度現代文の実力がついてきたら力試しに解いてみるべき良問がそろっています。
早慶や旧帝大を見すえた受験生におすすめです!
得点奪取現代文
👆難関国立大学の記述問題対策に効果的な問題集です。
「現代文と格闘する」と同じように問題の難易度が高いので、初心者にはおすすめできませんが、難関国立大を志望する受験生にはぜひ解いてもらいたいです。
「記述問題で高得点が取れる解答を作る」ための手法が解説されており、本記事のテーマにあった問題集といえます。
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教科や受験のみならずこれからの人生においての参考書選びに役立ちますので、ぜひご覧ください!
以上で本記事は終了です!
最後までご覧いただきありがとうございました!