こんにちは!
高校教師の新堂ハイクです!
現代文の小説が解けない…。
現代文の小説が苦手です…。
主人公の気持ちとか全然読み取れません…。
現代文の小説は、コツさえつかめば誰でも高得点をとれます!
現代文の中でも、小説を苦手とする人は多いと思います。
評論文よりは読みやすくて解けた感じがするものの、答え合わせをすると間違いだらけ…。
それは小説の解き方のコツを知らないからです。
センター試験小説満点で現在高校の国語教師をしている僕が、生徒に教えている「小説で高得点を取るコツ」をこのページでは徹底解説します!
著者 新堂ハイク 29歳 ・現役高校教師 勤続8年(特進クラス担任) ・難関大受験、小論文指導実績500人以上 ・教育メディア運営6年(月間10万PV) ・執筆300記事以上、掲載企業50社以上 実際の教育現場にいる現役教師にしか分からない、リアルな情報をお届けします!
小説が解けない原因
小説を苦手とする人は、以下のことに当てはまっている可能性が高いです。
・登場人物に感情移入する
・言葉の意味を知らない
・全体像を把握できていない
まずは小説が解けなくなっている原因を知りましょう。
登場人物に感情移入する
え!? これダメなんですか!?
よく「登場人物の気持ちを考えよう」とか授業でやるじゃないですか!
「登場人物に感情移入する」というのは、小説が苦手な人がみんなやっていることですが小説読解で感情移入はやってはいけません。
もちろん授業の国語では、「自由に想像する」という教え方をされているのも事実ですが「受験」となると話が違ってくるのです。
まず前提として「受験国語」と「授業の国語」は別物です。
授業の国語の目的
「登場人物に感情移入して、豊かな情操を育てる」
受験国語の目的
「正確に文章を読み解けているかを見る」
「受験国語」の問題は想像性豊かな感性を見るものではないので、登場人物に感情移入して、気持ちを推測したら間違えるように設計されています。
もしあなたが定期テストの国語の小説で高得点を取りたいなら、以下のページをおすすめします。
受験国語の小説は、論理的に読解しなければ解けません。
例
先生は、やる気なさそうに渋々勉強をしている生徒に対してこう言った。
「やる気がないなら帰りなさい」
すると、生徒は言われた通りに帰宅した。
問 下線部における先生の気持ちを答えなさい。
う~ん…。
「言われたとおりに帰るなんて呆れた」ですか?
これ実は正解は「分からない」なんです。
なぜなら「先生の気持ちを答えるための根拠となる部分がない」ためです。
感情移入して読むと、どうしても登場人物の気持ちを自分で推測してしまうものですが、小説読解ではまずこれをやめなければなりません。
全体像を把握できていない
・登場人物は何人か
・舞台はどこか
・どんな場面か
小説の問題はある場面を切り抜いて作成されるので、最初から最後までを知ることはできません。
与えられた文章の中で上記の要素をしっかりと把握しなければ、内容が頭に入ってこないのでに正解することは難しいです。
例 「ハリーポッター」の場合
・登場人物は何人か
→ハリー、ロン、ハーマイオニーの3人
・舞台はどこか
→ホグワーツ魔法魔術学校
・どんな場面か
→深夜の図書室に侵入する場面
これらのことが分かるだけでも、落ち着いて解答を考えることができます。
小説が苦手な人はこうした全体像の把握をせずに、ただ読み進めているだけの場合が多いです。
言葉の意味を知らない
1.気が置けない相手
2.琴線に触れる
3.すべからく
4.やぶさかではない
5.杞憂
6.情けは人のためならず
これらの言葉の意味をすべて答えられますか?
小説はさまざまな語彙で多様な表現がなされている文章なので、こういった普段の生活ではあまり使わない言葉もたくさん出てきます。
それらの意味が分からなければ、心情や状況をうまくつかむことができません。
もちろん「言葉の意味自体を答える問題」というのも出題されます。(共通テスト小説の第1問など)
「国語の勉強には本を読むのが良い」と言われるのは、このような語彙を増やすためです。
正解
1.打ち解けて付き合える相手
2.良いものに感銘を受ける
3.当然、なすべきことをして
4.どちらかといえばやりたい
5.無用の心配事
6.人に親切にすれば、自分に返ってくる
確かにいつも感情移入してただただ読んでたし、本もあまり読まないから語彙力もないです。
そりゃ苦手になるわけです…。
原因が分かれば対策すれば確実に伸びます!
次に「小説で高得点を取るコツ」を解説します!
小説で高得点を取る4つのコツ
現役国語教師が生徒に教えている「小説で高得点を取るコツ」をあなたに教えます。
・本文中に根拠となる部分を見つける
・4つの要素を把握する
・語彙力をつける
小説問題を解くときに意識してやると、かなり変わります!
本文中に根拠となる部分を見つける
まずは感情移入することをやめて、客観的に分かっている事実だけをもとに問題を解くようにしましょう。
特に共通テストなどのマーク式の問題の場合、「感情移入して読むと間違う」ように問題が作られています。
「この時主人公はこう考えているに違いない」と自分なりの推測をするのは危険です。
じゃあどうやって解けば良いの?
本文中に根拠となる部分を見つける
現代文の問題は必ず「本文中に答えの根拠となる箇所」があります。
その答えの根拠となる箇所を特定する有効な方法は文章に線を引く(マーキング)ことです。
・「心情」を示す言葉に線を引く
・「変化」を示す言葉に線を引く
・「設定」を示す言葉に線を引く
まず「登場人物の心情」は最重要項目で、文中に出てきたら必ず線を引きましょう。
「変化」と「設定」についても重要で、次の章で解説します。
具体的なマーキング方法が知りたい方はこちらもどうぞ👇
4つの要素を把握する
・場面設定
・登場人物
・変化
・情景
上記の4つの要素をしっかりと理解すれば、物語の中で何が起こってるのかが分かりやすくなります。
場面設定
・過去・現在・未来の「いつ」の話なのか。
→最初が現在の話で、過去の回想があって最後に現在に戻るなどの時系列
・舞台は「どこ」なのか。
→学校、病院、図書館、などの具体的な場所
・「だれ」が関係している話なのか
→家族、友人、恋人、職場の人などの人物の関係
こうした設定を細かく理解していくことで、物語の全体像が見えてきます。
問題の本文が始まる前に「あらすじ」がある場合はしっかり読みましょう。
登場人物
・「どんな人物」が「何人」出てきているのかを理解します。
・「人物同士の関係」についても確認します。
2~3人程度手あれば簡単に状況をつかめるのですが、4~5人以上出て来ると誰が何をしたいのかよく分からなくて、状況がよく分からなくなります。
登場人物を□や〇で囲むと全体を見たときに、どれだけの人物ができてきているのか分かりやすくなります。
変化
・登場人物の心情の変化
・場面の変化
・情景の変化
これらの変化は小説読解においてかなり重要です。
小説の問題の中ではこれらの変化が必ずと言っていいほど登場し、物語のカギになります。
特に登場人物の心情の変化は設問になりやすいです。
出来事→心情→変化
主人公の心情が変化したきっかけ、理由などは必ず線を引いておきましょう。
情景
例えば「天気」を例にすると、
目の前には雲一つない青空が広がっていた。
→ポジティブ、ハッピーな展開を暗示している。
空にはどんよりした重たい雲がのしかかっていた。
→ネガティブ、良くない雰囲気を予感させる
このような「天気」ひとつ取っても、小説には必ず「意味」があります。
意味のない無駄な表現が入っている文章は、教科書や問題には採用されません。
「天気」に限らず、情景の描写には次の展開を暗示したり予感させる効果があり、それが問題として出題されやすいのでそれもチェックです。
語彙力をつける
・小説を読む
・語彙力を高める参考書を使う
語彙力をつけるのは時間がかかりますが、小説の読解だけでなく教養として将来的にも役に立ちます。
まずはさまざまなジャンルの小説に触れて、文章中で使われている表現をできるだけたくさん調べてみましょう。
「時間がない!」という人は、参考書を使って効率的に頻出語を覚えていきましょう。
小説の語彙力を高めるためにおすすめの参考書です。
小説で高得点を取るための参考書
小説の解き方のコツが分かったら、あとは問題演習あるのみです。
おすすめの参考書を3つに絞って紹介します。
入試現代文へのアクセス
「基本編」「発展編」「完成編」の3部構成で、初心者~難関大学二次試験まで対応している超オススメの現代文の問題集です。
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現代文〈小説〉の読み方
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共通テストでしか現代文を使わないという人は、この問題集で十分だと思います。
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共通テスト~難関私大までの語彙力をしっかりとつけたいなら、ぜひ試してみてください。
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まとめ
〇本文中に根拠となる部分を見つける
・「心情」を示す言葉に線を引く
・「変化」を示す言葉に線を引く
・「設定」を示す言葉に線を引く
〇4つの要素を把握する
・場面設定
・登場人物
・変化
・情景
〇語彙力をつける
・小説を読む
・参考書で効率的に覚える
現代文のお悩みをすべて解決します!
以上で本記事は終了です!
最後までご覧いただきありがとうございました!