こんにちは!
高校教師の新堂ハイクです!
勉強しても現代文の成績が伸びません…。
現代文のテストが返ってきたけど、いつも50点~70点ぐらいです。
大きく崩れることもないけど、点数が取れるわけでもない現代文をどうしたら伸ばすことができますか?
まずは「現代文が伸びない理由」を理解して、「伸ばすための対策」をしましょう!
なかなか成績が上がらないで有名な現代文ですが、入試で必要な人も多いので伸びなければ死活問題になりますよね。
このページでは、現代文の成績が伸びないと感じている人に伸びない理由と伸ばし方を、高校の国語教師で現代文ばっかり教えている僕が徹底解説します。
志望校合格へのヒントになるかもしれませんので、ぜひ参考にしてください!
著者 新堂ハイク 29歳 ・現役高校教師 勤続8年(特進クラス担任) ・難関大受験、小論文指導実績500人以上 ・教育メディア運営6年(月間10万PV) ・執筆300記事以上、掲載企業50社以上 実際の教育現場にいる現役教師にしか分からない、リアルな情報をお届けします!
現代文が伸びない理由
現代文の授業を受け持っている経験から、成績がなかなか伸びない理由は以下の3つに絞られるのではないかと僕は考えています。
・勉強法が分からない
・暗記するものがない
・勉強を後回しにしがち
では、上から順番に解説していきます。
勉強法が分からない
先生!
現代文の勉強の仕方を教えてください!
教科書をよく読みなさい。
それと、普段から本を読むようにしなさい。
先生に現代文の勉強法を聞いて、このように答えられた人は多いのではないでしょうか。
これも別に間違った方法ではないのですが、他教科の勉強の仕方に比べて雑な気がしますよね。
先生の話を聞いて教科書を何回も読んだけど、いい点とれなかった…。
もう勉強の仕方が全く分かりません…。
言われたとおりにやってみても、だいたいこうなると思います。
ただ、先生からしても「現代文の勉強法」を教えることは難しいことなのです。
なぜ難しいことなのかを次で解説します。
暗記するものがない
現代文は「覚えていれば得点できる」ものが極端に少ない科目です。
例えば、現代文以外の科目であれば、次のような具体的な勉強の仕方を教えることができます。
数学→公式を覚えて様々なパターンの問題を解く
英語→単語・文法を覚えて、長文を読む
地歴・公民→ひたすら暗記
古典・漢文→文法・句法を覚えて、問題演習
このような「覚えていれば得点できる」ものがあると、先生は「ここが大事だからを繰り返し演習しなさい」と具体的な方法を教えることができます。
しかし、現代文では覚えるものが少ししかありません。
・漢字
・重要語句
しかもこれらは配点が低く、高得点に直結しないので時間を費やして勉強しても効果は薄いです。
さすがに「テストに出る問題とその解答」を教えるわけにはいかないので、どうしても先生は「教科書をよく読みなさい」と言う他なくなってしまうのです。
勉強を後回しにしがち
「覚えるものが少ない」ということは、裏を返せば「勉強しなくてもある程度は分かる」ということです。
現代文は日本語で書かれている文章を読んで、日本語で答えるテストです。
なので、最悪勉強しなくても点数が大崩れすることもないのです。
確かに英語とか数学のテストは、勉強しなかったら全然解けないけど…
現代文のテストは勉強しなくてもある程度は解けます。
ここが現代文の厄介なところで、「勉強をしなくてもある程度取れるから、現代文の勉強は後回しにしよう」と考えてしまうことが成績の伸び悩みにつながります。
でも、後回しにしていたらいつまでたっても「大学入試レベルの現代文の力」はつきません。
次に解説する「現代文の伸ばし方」を読めば、きっと現代文で伸び悩んでいる人のヒントになるとい思います!
現代文の成績の伸ばし方
まず、前提として覚えておいて欲しいのが「現代文は短期間では伸びない」ことです。
暗記するものがないので覚えればすぐに点が取れる科目のように、成績がすぐに上がることは期待しないでください。
最低でも3ヶ月程度は、成果が出なくても我慢して続ける必要があります
加えて、「定期テストの現代文」と「大学入試の現代文」は全くの別物です。
もし「定期テストの現代文」で高得点を取りたいなら、以下のページに効率的な方法を解説していますので参考にしてください。
以上をふまえて現役の国語教師である僕がおすすめする、入試現代文の伸ばし方は以下の通りです。
・語彙力、漢字力をつける
・読解力をつける
・記述力をつける
では、上から順番に解説していきます。
語彙力、漢字力をつける
これは現代文で数少ない暗記ポイントです。
高得点には直結しづらいですが、漢字の問題などを落とさなくなると10~15点程度確実に取ることができるので、やらない手はありません。
どれくらいやればいいかと言うと、漢字検定2級の書き取り問題が8割程度安定して解けるくらいになると安心です。
早い話が漢検を取ってしまえばよい、ということです。
語彙力もかなり重要になってきます。
漢字を勉強すると、自然と現代文で必要な語彙力は身についていきますが、言葉の意味も併せて理解していく必要があります。
このような、現代文の語彙力をつける参考書を一冊読み込むと文章の理解度が一気に変わります。
ここまでは基礎力の範囲の勉強なので、すぐにテストや模試の点数には反映されませんのでここで折れないように頑張りましょう。
語彙力の大切さについて解説したページもありますので、参考にしてください。
読解力をつける
「読解力」が現代文に欠かせない力であることは、誰もが知っているところだと思いますが、この「読解力」とは具体的にはどういう力なのでしょうか。
読解力の説明として以下のことがよく言われます。
・筆者の主張を読み取ること
・書いてあることを正確に理解すること
・書いてあることにもとづいて自分の意見を述べられること
言われてることはわかるけど、じゃあどうしたらこの「読解力」がつくの?
ただ文章を読んでるだけじゃ全然「読解力」がついた気がしない…。
結論、読解力をつけるためには「評論文を自分の言葉に翻訳する読み方」を身につける必要があります。
“翻訳”って、現代文は日本語の文章でしょ?
その日本語の文章、ちゃんと自分の言葉で説明できるくらい理解できていますか?
評論文の例をあげます。
日本の都市と西欧都市を比較して、その自然との関係における相違がしばしば指摘される。特に、江戸から明治の東京への変化を追跡する場合には、都市と自然との結びつき方は重要な着目点となる。
引用 近代都市のレトリック 陣内秀信
評論文の冒頭の文章ですが、サラッと流し読みしてしまうと「この文章がいったい何について論じられた文章なのか」が分かりにくくなってしまいます。
現代文における翻訳とは、このような文章を頭の中で自分が分かる言葉に置き換えることを言います。
「日本の都市と西欧都市を比較して、その自然との関係における相違がしばしば指摘される。」
→日本の都市とヨーロッパの都市は、自然との関わり方が違う。
「特に、江戸から明治の東京への変化を追跡する場合には、都市と自然との結びつき方は重要な着目点となる。」
→江戸から明治の東京に変わる中での、都市と自然との関わり方が大切なポイント。
このように読解力がある人は、難しい文章でも脳内で瞬間的に自分が分かる言葉に置き換えます。
これは練習あるのみで、短期間で身につくものではありません。
加えて、自分が分かる言葉に置き換えるためには「言葉の意味をたくさん知っていること」が大前提です。
なので先に語彙力・漢字力をつける必要があるのです。
読解力について解説したページもありますので、参考にしてください。
記述力をつける
最後に記述力をつけていきます。
「共通テストでしか現代文を使わない」という人も、いつ記述問題が共通テストに採用されるか分からないので対策しておくにこしたことはありません。
でも記述問題って、自己採点するときに合ってるのか間違ってるのか分からなくてやる気が起きないんですよね…。
この「自己採点の難しさ」が記述力をつける上でネックになっている部分です。
記述問題の自己採点のコツとして、以下の点に注意してください。
- 模範解答を書き写す。
- キーワードが入っているかどうかを基準に採点する。
- 他の人に採点してもらう。
まずは、①の模範解答を書き写すことによって、正しい答えの書き方に慣れるところから始めましょう。
慣れてきたら②の採点基準のキーワードを確認しながら、文章を採点してみてください。
特に効果的なのは③の他の人(できれば国語の先生)に採点してもらう方法です。
これについてさらに詳しく説明したページも参考にどうぞ!
ちなみに現代文の力を高めるのにおすすめの参考書は「入試現代文へのアクセス」シリーズです。
・語彙力、漢字力
↓
・読解力
↓
・記述力
以上の3ステップで、現代文の力をメキメキ伸ばしてください!
まとめ
〇現代文が伸びない理由
・勉強法が分からない
・暗記するものがない
・勉強を後回しにしがち
〇現代文を伸ばす方法
・語彙力、漢字力をつける
・読解力をつける
・記述力をつける
現代文のお悩みをすべて解決します!
以上で本記事は終了です!
最後までご覧いただきありがとうございました!