こんにちは!
高校教師の新堂ハイクです!
この記事は「望月光 古典文法講義の実況中継①」の解説記事の続きになります。
ご覧になってない方は最初にこちらをご覧ください👇
本記事は2部構成になっている「望月光 古典文法講義の実況中継シリーズ」の特徴と使い方を、国語教員の僕が実際に活用して解説するレビュー形式になっています。
「望月光 古典文法講義の実況中継」を購入しようか迷っている方は、どこよりも詳しくレビューしていますので、ぜひ参考にしてください!
著者 新堂ハイク 29歳 ・現役高校教師 勤続8年(特進クラス担任) ・難関大受験、小論文指導実績500人以上 ・教育メディア運営6年(月間10万PV) ・執筆300記事以上、掲載企業50社以上 実際の教育現場にいる現役教師にしか分からない、リアルな情報をお届けします!
「望月光 古典文法講義の実況中継②」の特徴と使い方を国語教員が解説!
実際に使ってみるとこのシリーズの特徴や活用法が分かってきました!
基本情報
出版社 | 語学春秋社 |
値段 | 1430円 |
著者 | 望月光 |
内容紹介 | 読みやすさを重視して,本文を2段組に再構成しました。 また,本文中に掲げた「文法事項のまとめ」を総チェックできるように,「巻末付録:文法事項総まとめ」として巻末に再収録しました。 |
内容
初心者~難関大志望者まで幅広く対応した講義系の文法書です。
「望月光 古典文法講義の実況中継①」の内容をさらに高めるための知識が網羅されています。
文法は何をどう覚え、覚えたことがどう役に立ち、何が必要で何が要らないかを明らかにした本
本書のはしがきにはこのように記されており、文法の知識を覚えるとともに、入試問題においてどう活用していくかまで理解することができます。
本文が二段構成なので圧倒的な情報量が魅力の反面、読み終わるのにかなりの時間を要しますが、読み終わった後には確実に実践的な文法の力がついています。
具体的な本書の内容としては、助詞、敬語法、識別の解説が本書のメインとなっています。
問題構成 全253ページ
第14回 係助詞
第15回 間投助詞/終助詞
第16回 副詞
第17回 連体詞/接続詞/感動詞
第18回 音便
第19回 敬語法
第20回 二重尊敬/自敬表現
第21回 頻出の敬語動詞/絶対敬語
第22~29回 識別
巻末付録 「文法事項総まとめ」
特徴
本書の内容は「予備校の授業を受けているような講義形式」であるという点です。
本書の内容は予備校の”古典文法”の講義を1年間聴講するのと同じだけの情報量が入っています
本書より引用しましたが、「1年間分の講義」というだけあって、内容量が非常に多く、受験生が引っかかりやすいポイントを中心に望月先生が解説してくれます。
望月先生のキャラクターに少しクセがあり(結構コテコテの関西弁)、少し受験生を煽ってくるような発言をときどきかましてくるので、合う人と会わない人がいると思います。
さらに、予備校の講義をそのまま文字おこししたような形式なので、内輪感が否めず、登場人物も割と色々いたりして話に入り込めない部分もあります。
ただ、内容量と細かい解説に関しては、他の文法書と比べてもかなり充実しているので入試に向けて古典文法を完璧にしたい人にはおすすめできる参考書であるといえます。
ちなみに講義形式の参考書なので、練習問題はほとんどありません。
例題がいくつかあり、それをもとに重要な文法事項を解説していくという流れになります。
難易度★★★☆☆
5段階評価で「3」くらいの標準的な参考書です。
難易度としては高校1年~高校2年レベルの、古典文法を完璧にして、受験へとつなげていきたい人に合った難易度だと思います。
「望月光 古典文法講義の実況中継①」の内容をさらに深めるものになるので、②のほうが少し難易度が上がります。
古典文法のスタートラインである「識別」がメインになってくるので、「望月光 古典文法講義の実況中継①」を完璧に仕上げておけば問題なく理解できます。
使い方・勉強法
練習問題が少ないので、演習よりは読解中心の勉強の仕方になります。
講義形式なのでセリフも多く、重要なところを見直す際に探しずらいときがありますので、別途ノートを用意して「まとめノート」を作る方法も効果的です。
内容量が多いですが、細かい解説がどれも本当に実践的なので、最低3周は読みこんで欲しい参考書です。
1周目は読み中心でどんどん読み進めながら、重要なところにマーキング
2周目は「まとめノート」を作り、重要事項を自分の好きなレイアウトでまとめる
3周目は知識の漏れがないか再確認のため
4周めは必要に応じて
このように3周すると古典文法はほぼ完璧に近い状態まで持って行くことができます。
おすすめする人
・「望月光 古典文法講義の実況中継①」を解いた人
これは当たり前ですがシリーズものなので、①を解いているのは前提になります。本書の内容も①を踏まえて者になっているので、いきなり②から入るのはおすすめしません。
・古典文法の基礎を完成させたい人
「望月光 古典文法講義の実況中継②」は大容量かつ非常に細かい解説が特徴なので、「望月光 古典文法講義の実況中継①」と合わせて使って古典文法の基礎を完成させるにはうってつけの参考書といえます。ただ、難しい内容も出て来るのである程度古典が得意な人でないと内容についていけない可能性もあります。
・難関大入試を見すえて古典の勉強をしたい人
入試に必要な古典文法のポイントが多数解説されているので、「望月光 古典文法講義の実況中継②」は初心者~難関大入試まで幅広く対応できる参考書です。受験勉強の最終局面まで役に立つものなので、難関大入試で古典を使う人はやっておいて欲しい参考書です。
逆におすすめできない人は
・すでに古典文法の知識が身についている人です。ここも実況中継シリーズ①と同じで本書はあくまでも参考書なので、問題数は極端に少ないです。すでに古典文法の知識がついている人は問題演習を重ねた方が確実に力は伸びます。
解き終わるまでにかかる期間
勉強計画を立てる際の目安にしてください。
全13回の講義を各30分づつとして計算します。
合計390分(6時間30分)
1日1時間取り組んだとして、6日半で終わります。
1週間程度で、古典文法の半分基礎固めができる参考書です。
ただ、これは何度も繰り返しやりこんで欲しい参考書なので、1周だけにとどまらず、2周、3周と繰り返して下さい。
合わせて使うと効果的な参考書3選
「望月光 古典文法講義の実況中継②」で身につけた知識は、問題演習を通して入試で使えるものにしていきましょう。
簡単な文法確認ワークと、読解力を上げるワーク、良問がそろった問題集の3つをご紹介します。
基礎からのジャンプアップノート・古典文法
👆「望月光 古典文法講義の実況中継②」と同じ著者である望月光先生が監修している、大判の書き込み式ワークブックです。
シンプルなつくりでサクサク進められるので、身につけた文法知識を定着させるのに適しています。
詳しいレビューもありますのでそちらもぜひご覧ください👇
基礎からのジャンプアップノート・古文読解
👆こちらは「ジャンプアップノート」シリーズの読解版です。
古典文法は古典読解のために身につけるものなので、知識の定着が済んだら次は読解に挑戦しましょう。
古典読解の入門として最適な書き込み式ワークブックです。
古文上達
👆センター試験レベルの問題まで対応できるようになる問題集です。
実践的な問題演習で、入試問題と戦える力をつけることができます。
まとめ
「望月光 古典文法講義の実況中継②」は講義形式で情報量が多く、解説が丁寧な参考書で、著者の話し方などのクセはあるものの、読み込むと難関大まで対応できる古典文法の力が付く参考書です。
「望月光 古典文法講義の実況中継①」と合わせて、古典を得点源にしましょう!
合わせて読みたい記事
僕のブログ「新堂ハイクの旅する教室」では、国語と受験に関する記事を日々更新しています。
その中から合わせて読むと効果的な記事を紹介します。
👆当ブログでも古典文法を基礎の基礎から詳しく解説している記事を多く掲載していますので、古典文法が苦手な方はぜひ参考書感覚でお読みください。
👆参考書選びは受験生にとって死活問題です。
自分に合った参考書の選び方を3ステップで紹介しているので、参考書選びで失敗しないためにもぜひご覧ください!
以上で本記事は終了です!
最後までご覧いただきありがとうございました!