識別

【古典文法】「る・れ」の識別が”読むだけ”でわかる!

こんにちは!
高校教員の新堂ハイクです!

古典文法は識別ができて初めてスタートラインに立ったといえます。
今回は「る」と「れ」の識別を解説します!

この記事は

・古典文法は覚えたけど、文法問題が解けない

・古典文法は覚えたのに、古典が読めない

・文法は完璧だけど、もう一度復習したい

という方に向けて基本からわかりやすく解説する記事です。

この記事を読み終わる頃には

さくら

「る」と「「れ」の識別が分かってきた!

となりますので、ぜひ最後までご覧ください!
では、ハイク先生お願いします!

ハイク先生

はい!
今回は古典文法の最終地点である識別の「る」と「れ」を解説していくよ!

古典文法「る」「れ」の識別とは

ハイク先生

では初めに「る」と「れ」について何をどう識別するのかを説明するよ!

下の活用表を見よう!

基本形
未然形
連用形
終止形
連体形るる
已然形るれ
命令形れよ
接続サ変未然
四段已然
四段・ナ変・ラ変
の未然形

※受身・可能・自発・尊敬の助動詞「る」はここでは代表的な意味の「受身」の助動詞として表記します。

上の表の完了の助動詞「り」と受身の助動詞「る」には、違う活用形で同じ形のものがありますよね。

「る」
完了の助動詞「り」の連体形
受身の助動詞「る」の終止形

「れ」
完了の助動詞「り」の已然形命令形
受身の助動詞「る」の未然形連用形

同じ「る」と「れ」でも、完了なのか受身・可能・自発・尊敬なのかで、文の中では意味が全く変わってきます。

そうした訳し間違えをしないために、識別をしていきます。

ハイク先生

ではどうやって識別するか解説していきます!

完了の「り」と受身の「る」の復習をしたい方は下の記事もどうぞ!👇



「る」の識別

「る」には2つの種類が存在します。

受身の助動詞「」の終止形
四段ラ変ナ変未然形+る

完了の助動詞「」の連体形
サ変未然四段已然+る

これらを接続活用形を利用して識別します。

接続による識別

「る」の識別では、直前の語の活用語尾の母音を見る方法を使います。

どういうことかというと

受身の助動詞「る」の接続
四段ラ変ナ変未然形
直前の語がa音

完了の助動詞「り」の接続
サ変未然四段已然
直前の語がe音

つまり、「a+る」なのか「e+る」なのかで判断するということです。

「書かる」と「書ける」の例を見てみましょう。

書かる

書か+る

書か+る

a+る

受身の助動詞「る」の終止形

※訳は文脈によって変わります。

書ける

書け+る

書け+る

e+る
完了の助動詞「り」の連体形

訳 書いた

このうに直前の語の活用語尾の母音がかをみて判断できます。

また、助動詞自体の活用形を見て判断することもできます。

活用形による識別

活用形による識別とは直後の語や記号の接続、係り結びを利用する方法です。

次のような空欄補充問題が出たときに利用できます。

「書く」を次の( )に合うように活用しなさい。

(  )る。

「る」の後に「」があるので「る」は終止形
終止形の「る」があるのは受身の助動詞

よって、「る」は受身の助動詞「る」の終止形。

(  )内はa音になるので正解は

( 書か )る。

「書く」を次の( )に合うように活用しなさい。

文ぞ(  )る。

「る」の後に「。」があるが、「」という係助詞があるので「る」は連体形
連体形の「る」があるのは完了の助動詞

よって、「る」は完了の助動詞「り」の連体形。

(  )内はe音になるので正解は

( 書け )る。

このように、係り結びや記号を利用して識別することもできます。

実践問題

では、実際に問題を解いてみましょうかさくらさん。

さくら

いける気がします!

例題
「かの大納言、いづれの舟にか乗らべき。」

上の「る」を文法的に説明しなさい。

まずは、接続を見る方法で識別してみましょう。

「乗らァ+る」なので、「a+る」の形ですね。

次は、直後の語を見る方法で識別してみましょう。

「る+べき」の形ですね。
「べき」は推量の助動詞「べし」で終止形接続です。

ということは「る」は終止形ということになります。

「a+る」の形で終止形ということは、この「る」の文法的説明はどうなりますか?

さくら

受身の助動詞「る」の終止形です!

正解!…と言いたいところですがおしいです。
「る」には4つの意味がありましたね。

ここでは受身・可能・自発・尊敬のどの意味でしょうか?

さくら

「大納言」っていう敬意の対象がいるから…尊敬…?

正解です!
この「る」は尊敬の助動詞「る」の終止形です。

例題
「かの大納言、いづれの舟にか乗らべき。」


あの大納言は、どの舟に乗りになるつもりですか。

ハイク先生

次は「れ」の識別です!



「れ」の識別

「れ」には2つの種類が存在します。

受身の助動詞「」の未然形・連用形

四段ラ変ナ変未然形+れ

完了の助動詞「」の已然形・命令形

サ変未然四段已然+れ

「る」と同じようにこれらを接続活用形を利用して識別します。

接続による識別

「る」の識別と同じように、直前の語の活用語尾の母音を見る方法を使います。
復習しますと、

受身の助動詞「る」の接続
四段ラ変ナ変未然形
直前の語がa音

完了の助動詞「り」の接続
サ変未然四段已然
直前の語がe音

こういうことですね。これは必ず覚えてください。

そして、「a+れ」なのか「e+れ」なのかで判断するということです。

では「負はれ」と「負へれ」の例を見てみましょう。

負はれ

負は+れ

負は+れ

a+れ

受身の助動詞「る」の未然形or連用形

※訳・活用形は文脈によって変わります。

負へれ

負へ+れ

負へ+れ

e+れ

完了の助動詞「り」の已然形or命令形

※訳・活用形は文脈によって変わります。

このように直前の語の活用語尾の母音がかをみて判断できます。

また、助動詞自体の活用形を見て判断することもできます。

活用形による識別

活用形による識別とは直後の語や記号の接続、係り結びを利用する方法です。

のような空欄補充問題が出たときに利用できます。

「負ふ」を次の( )に合うように活用しなさい。

(  )れけり。

「れ」の後に「けり」があるので「れ」は連用形
(過去の助動詞「けり」は連用形接続)

連用形の「れ」があるのは受身の助動詞

よって、「れ」は受身の助動詞「る」の連用形。

(  )内はa音になるので正解は

( 負は )れけり。

「負ふ」を次の( )に合うように活用しなさい。

名にこそ(  )れ。

「れ」の後に「。」があるが、「こそ」という係助詞があるので「れ」は已然形
已然形の「れ」があるのは完了の助動詞

よって、「れ」は完了の助動詞「り」の已然形。

(  )内はe音になるので正解は

名にこそ( 負へ )れ。

このように、直後の語や係り結びを利用して識別することもできます。

実践問題

では、実際に問題を解いてみましょう。

例題
悲しくて、人知れずうち泣かぬ。

上の「れ」を文法的に説明しなさい。

まずは、接続を見る方法で識別してみましょう。

「泣かァ+れ」なので、「a+れ」の形ですね。

次は、直後の語を見る方法で識別してみましょう。

「れ+ぬ」の形ですね。
「ぬ」は完了の助動詞「ぬ」で連用形接続です。

ということは「れ」は連用形ということになります。

「a+れ」の形で連用形ということは、この「れ」の文法的説明はどうなりますか?

さくら

受身・可能・自発・尊敬の助動詞「る」の連用形ですね!

そうですね!
では受身・可能・自発・尊敬のどの意味になるでしょうか?

さくら

「泣く」という動詞があるのでここは自発かな?

正解です!
この「れ」は自発の助動詞「る」の連用形です。

例題
悲しくて、人知れずうち泣かぬ。


悲しくて、人に知られないようにして、思わず泣いた。

ハイク先生

最後に、助動詞以外の「る」「れ」を解説しておくよ!

その他の「る」「れ」

四段・ラ変動詞、形容詞にも「る」や「れ」が含まれているので注意です。


(動詞「渡る」)
(ラ変動詞「あり」)
よか(形容詞「よし」)

ハイク先生

これらは直前の語を見て判断しよう!

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ハイク先生

以上で本記事は終了です!

さくら

最後までご覧いただきありがとうございました!