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古典文法の過去推量の助動詞「けむ」について、この記事を3分読むだけでしっかりと理解できます。
古典を読むためには助動詞を覚えることが必須です。
そこで、できるだけ楽して覚えたい！
というあなたのために！
できるだけ無駄を省き、シンプルに要点をまとめました！
今回は過去推量の助動詞「けむ」について要点をシンプルに解説していくよ！
過去推量の助動詞「けむ」の覚えること３つ
助動詞で覚えることは大きく分けて３つです。
・意味
・活用
・接続
では、意味から解説していきます。
過去推量の助動詞「けむ」の意味
助動詞「けむ」には「過去推量」「過去原因推量」「過去伝聞・過去婉曲」の３つの意味があるよ！
今回はとにかく過去のことなんですね・・・！
１．過去推量
「過去推量」とは見聞きしていない過去の事柄の推量を表します。
訳は「(かつて)～いただろう」となります。
例題
いかなる所にかこの木はさぶらひけむ。
(竹取物語)
訳
どんな所にこの木はございましたでしょうか。
２．過去原因推量
「過去原因推量」とは見聞きしている過去の事柄の原因の推量です。
訳は「どうして～いたのだろう」となります。
例題
見渡せば山もとかすむ皆瀬川夕べは秋となに思ひけむ。
(新古今集)
訳
見渡すと、山のふもとがかすんでいる皆瀬川だ。夕暮れ(の美しさ)は秋に(限る)と、どうして思っていたのだろうか。
「過去推量」と「過去原因推量」は訳にあまり差はないよ！
なので、「目や耳で確認できているかいないか」で「推量」なのか「原因推量」なのかを判別しよう！
３．過去伝聞・過去婉曲
人から聞いた事柄を表す場合を伝聞、遠回しな表現を婉曲と言います。
訳は「～いたとかいう」「～いたような」となります。
例題
行平中納言の「関吹き越ゆる」と言ひけむ浦波、
(源氏物語)
訳
行平の中納言が「関吹き越ゆる」と(和歌の中で)言ったとかいう浦波、
「けむ」が文中で連体形で使われている場合は「伝聞・婉曲」の意味になるから覚えておこう！
「む」「らむ」と同じですね！
過去推量の助動詞「けむ」の活用
「らむ」と同じで「けむ」の活用も少ないからすぐ覚えてしまおう！
過去推量の助動詞「けむ」の活用
| 基本形 | けむ |
| 未然形 | 〇 |
| 連用形 | 〇 |
| 終止形 | けむ(けん) |
| 連体形 | けむ(けん) |
| 已然形 | けめ |
| 命令形 | 〇 |
「けむ」は推量の助動詞「む」に過去の助動詞「けり」が合体したイメージで覚えられそう！
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過去推量の助動詞「けむ」の接続
過去推量の助動詞「けむ」の接続は
活用語の連用形です。
例題
行平中納言の「関吹き越ゆる」と言ひけむ浦波、
(源氏物語)
訳
行平の中納言が「関吹き越ゆる」と(和歌の中で)言ったとかいう浦波、
「言ひ」は「言ふ」という動詞の連用形です。
助動詞の接続が不安な人は👇の記事で確認しよう。
全ての助動詞が接続別で一覧になっています！
+α 「む」「らむ」「けむ」まとめ
ここで「む」「らむ」「けむ」の３つの推量の助動詞の時制の違いについてまとめておくよ！
「む」「らむ」「けむ」の時制の違い
「む」
未来の『推量・意志・可能・当然・命令・適当・仮定婉曲』
「らむ」
現在の『推量・原因推量・伝聞婉曲』
「けむ」
過去の『推量・原因推量・伝聞婉曲』
「む」「らむ」「けむ」はどれも文中の連体形で使われている場合は「婉曲」の意味になるんでしたね！
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