漢字検定

【漢検4級】一発合格するための勉強法・参考書を国語教師が徹底解説!

新堂ハイク

こんにちは!
高校教師の新堂ハイクです!

このページで分かること

✔漢検4級のレベル
✔出題内容・配点
✔問題別の対策
✔効果的な勉強法
✔おすすめ問題集

さくら

漢検4級って難しいのかな…?
私でも受かる…?

ハイク先生

漢検4級は、はじめて漢検を受ける人におすすめだよ!

漢字検定は非常に知名度が高い検定です。

特に漢検4級「漢字が苦手な中学1年生~高校1年生」がはじめて検定を受ける級としておすすめのレベルです。

もし受けようか考えている人がいたら、私立高校で国語教師をしている僕が自信をもっておすすめします!

このページでは僕が生徒に教えている勉強法のコツやおすすめ参考書、問題集など、漢検4級合格に必要な情報がたくさんありますのでぜひ最後までご覧ください!

著者 新堂ハイク 29歳

・現役高校教師 勤続8年(特進クラス担任)
・難関大受験、小論文指導実績500人以上
・教育メディア運営6年(月間10万PV)
・執筆300記事以上、掲載企業50社以上

実際の教育現場にいる現役教師にしか分からない、リアルな情報をお届けします!

漢検4級のレベル

漢検4級のレベルは中学校在学程度で、漢字が苦手な中学1年生~高校1年生が受けるのに適しているといえます。

僕の勤務する高校でも、4級から受験する生徒もいますし、小学生でも漢字が得意であれば十分合格できます。

出題範囲の漢字数は1322字で、5級(小学校6年生終了程度)から300字ほど多くなります。

200点満点中70%程度(140点程度)が合格基準で、試験時間は60分です。

時間が足りなかったという話はほとんど聞かないので、正確に丁寧に解答していくことが大切です。

200点のうち130点分が筆記形式で、70点分がマークシート形式(選択式)になっています。

自分が4級を受けても大丈夫か分からない人は、漢検のホームページに「受験級の目安チェック(4級)」というものがありますので、解いてみて受けるか考えてみてください。

漢検のレベルや合格率を解説した記事はこちら

漢検4級の出題内容・配点

4級の出題内容と配点の目安は以下の通りです。

漢字の読み30点
漢字の書き取り40点
四字熟語20点
対義語・類義語20点
誤字訂正10点
送りがな10点
同音・同訓異字30点
部首・部首名10点
熟語の構成20点
漢字識別10点

上の表の通りに配点が決まっているわけではありませんが、毎年このような配点で行われています。

「漢字の読み」「漢字の書き取り」「四字熟語」「対義語・類義語」は筆記問題です。

選択問題で配点が高いのは「同音・同訓異字」なので、このあたりで点を落とさないことが大切です。

合格基準は200点満点中140点程度なので、完璧に解答しなくても自分の得意分野で得点し、苦手分野で点をできるだけ落とさなければ合格できます。

漢検4級の出やすい問題と対策

各問題ごとの傾向と対策を紹介します。
また、4級の例題もありますので目安として解いてみてください。

問題の種類は10種類で、筆記と選択式に分かれています。

筆記が200点中130点を占めているので、筆記で点数を落とすと合格からは遠ざかります。

できるだけ筆記で点数を落とさないように、対策していきましょう。

漢字の読み

1問1点×30問の「漢字の読み」を答える問題です。

音読み訳20問、訓読みが10問ずつ出題される傾向にあります。

4級からは中学校で習う漢字の読み方が出題されるので、5級の漢字でも改めて勉強しなおすことをおすすめします。

例題
1.鼓舞
2.誇張
3.支度

1.こぶ 2.こちょう 3.したく

書き取り

1問2点×20問の計40点分出題される「漢字の書き取り」の問題です。

音読み・訓読みが各10題ずつ出題される傾向にあります。

「書いて覚える」勉強が最も効果的ですが、特に字に自信がない人は早さよりも丁寧さを意識しなければなりません。

普段から「とめ」「はね」などに気を付けて漢字を書くようにしましょう。

例題
1.ハナタバ
2.コンザツ
3.メガネ

1.花束 2.混雑 3.眼鏡

四字熟語

1問2点×10問の計20点分出題される「四字熟語の中の一字を書いて熟語を完成させる」筆記問題です。

故事成語などからも多く出題される傾向にあります。

四字熟語を全て書く必要はないので、大量の四字熟語を暗記する必要はありませんが、四字熟語の構造を理解しておくことが大切です。

例題
1.一網打ジン
2.シン機一転
3.用意到トウ

1.尽 2.心 3.到

送りがな

1問2点×5問の計10点分出題される「漢字と送り仮名を筆記する」問題です。

一字の漢字の送りがなを中心に出題される傾向にあります。

特に字数が多い一字の漢字は要チェックです!

・うたがわしい→疑わしい
・こころざす→志す
・はからう→計らう
・あやぶまれる→危ぶまれる
・かろやかだ→軽やかだ
・きびしい→厳しい

誤字訂正

1問2点×5問の計10点分出題される「文章中の間違っている漢字一字を正しく書き直す」問題です。

8~9割が二字熟語の訂正で、三字熟語や一字の訂正は少ない傾向にあります。

対策としては、じっくり一字一字確認して違和感を覚えるところに〇などの印をつける方法が確実です。

例題
1.医者が伝染病の予防注射を切種した。
2.各国の民俗衣装の展覧会を訪れた。

1.切→接 2.俗→族

対義語・類義語

1問2点×10問の20点分出題される「対義語・類義語を選択肢から選んで筆記する」問題です。

4級~7級の漢字が中心に出題される傾向にあります。

対義語に関しては分類して整理すると覚えやすいです。

1、前の漢字が共通のもの 輸出・輸入
2、後ろの漢字が共通のもの 異常・正常
3、前後の漢字が対応するもの 増進・減退
4、2字のどちらも対応していないもの 期待・失望

特に3,4が頻出です。

例題

対義語
1.却下・(  )
2.熱烈・(  )
類義語
1.承認・(  )
2.憶測・(  )

対義語
1.受理 2.冷静
類義語
1.許可 2.推量

同音・同訓異字

1問2点×15問の計30点分出題される「同じ読みで違う意味の漢字を選択肢から選ぶ」問題です。

選択問題の中では30点と配点が高いので、できるだけ落とさないようにしましょう。

コツとしては、漢字の意味を覚えておくことが大切です。

例題
1.親友の誤解をトく
2.ピンで前髪をとトめる
3.漁船が港にトまっている

ア.留 イ.捕 ウ.渡 エ.解 オ.泊

1.エ 2.ア 3.オ

部首・部首名

1問1点×10問の計10点分出題される「部首を選択肢から選ぶ」問題です。

4級、5級の漢字が中心に出題される傾向にあります。

覚えていなければ分からない部首を持つ漢字が多く出題されるので、よく出る漢字は暗記しておかなければなりません。

例題
1.票
2.柔
3.暇

1.示 2.木 3.日

熟語の構成

1問2点×10問の計20点分出題される「二字熟語の構成を選択肢から選ぶ」問題です。

出題される傾向は5パターンに決まっています。

1、上と下が同じような意味
2、上と下が反対・対応している
3、上が下を修飾している
4、したが上の目的語・補語になっている
5、上が下の意味を打ち消している

例題
ア.送迎
イ.起床
ウ.離脱

ア.1 イ.4 ウ.1
※上の1~5参照

漢字識別

1問2点×5問の計10点分出題される「3つの二字熟語に共通する漢字を選択肢から選ぶ」問題です。

答えの9割が4級新出漢字になります。

コツとしては必ず3つ全てに当てはめて、正しい二字熟語になるかを確認してから解答するようにしましょう。

例題
□災
強□
□動

解答「震」

漢検4級の勉強法

漢検には計算問題や論述問題はなく、どれだけ漢字について知っているかが問われます。

「知らないことを覚える」勉強がメインになるので、基本的に暗記中心になります。

さくら

正直暗記は苦手です…。

ハイク先生

そんな人におすすめの勉強法を紹介します!

漢検の勉強でおすすめの暗記方法は以下の4つです。

・書いて覚える
・見て覚える
・声に出して覚える
・意味を覚える

では上から順番にひとつずつ解説していきます。

書いて覚える

筆記問題が全体の60%以上を占めているので「書く」勉強は欠かせません

僕はノートを1冊用意して、ひたすら漢字を書き続けました。

漢字を”知っている”ことと、”正確に書ける”ことは大きく違います

書いて覚える際に気を付けることは、できるだけたくさんの種類の熟語を書くことです。

1000字を超える漢字とその組み合わせである熟語が出題範囲なので、覚える量は膨大です。

そのため一つ一つの漢字を丁寧に書いていく方法は効率が悪く、長い時間がかかってしまいます。

そのためよく出る熟語や漢字に狙いを定めて勉強するようにしましょう。

見て覚える

これはテキストなどを隙間時間に活用する方法も含みますが、もっとおすすめなのは実生活の中で漢字を覚えるという方法です。

漢字は生活の中にあふれています。

漢検の出題範囲も実生活で使われる常用漢字からなので、普段の生活から漢字に注目して行動すると常に勉強することができます。

身の回りで漢字を見つけたら、「読めるか・書けるか・部首は何か・構成はどうなっているか」などに注意してみましょう。

声に出して覚える

意外と知られていないのがこの方法です。

特に四字熟語を覚えるときにおすすめです。

四字熟語は語のリズムで覚えると覚えやすいので、「書いて声に出して耳で聞く」方法をしてみてください。

書くことにより手で覚え、見ることにより目で覚え、声に出すことにより耳で覚えることができます。

このように暗記は五感をフルで活用すればするほど覚えやすくなります。

意味を覚える

漢字を書けて、読めるようになるだけでなく漢字の意味を答えられるようになると得点率がさらにアップします。

これは誤字訂正の問題の時に役立ちます。

意味を意識して勉強すると、分からない漢字も前後の文脈で推測して解答することができます。

これはたくさん漢字を勉強した人なら分かると思います。

【漢検の勉強法】一発合格するためにすべきことはこちら

ハイク先生

以上の4つの方法を活用すれば、効率的に勉強できます!

漢検4級おすすめ問題集

漢検4級の出題漢字は1322字と大量にあるかと思われますが、「一」や「田」などの超簡単な漢字も多く含まれており、そこまで大量に暗記しなければならないわけではありません。

「よく出る漢字」「よく出る熟語」というのは決まっており、それらを中心に勉強すると短時間での合格も十分に可能です。

僕がおすすめする問題集は3種類で、「出る順問題集」「漢検公式の書き込み式ワーク」「過去問」の3つです。

これらをしっかり使えば漢字が苦手な人でも合格できます!

ではおすすめの問題集とその特徴や使い方を見ていきましょう!

分野別漢検でる順問題集 4級

漢検の問題集に迷ったらこれ!」と僕が自信をもっておすすめする「出る順問題集」です。

僕の勤務している高校でも生徒から一番支持されています。

よく出る漢字や熟語が前から出る順に並んでおり、効率的に勉強をすることができます。

全ての出題内容に対応しており、正直この1冊だけでも仕上げれば十分合格できます。

特徴としては、付属の赤シートを使って隠しながら書いたり隙間時間に暗記したりすることができる参考書で、書き込み式のドリルではありせん。

使い方は以下の通りです。

①A,B,Cすべてのランクを1巡
②間違った問題にチェックをつける
③A,Bランクの正答率を高める
④Cランクの要点をおさえる
⑤試験直前にチェックした問題の確認

漢検 4級 漢字学習ステップ

漢検を主宰している日本漢字能力検定協会が、公式に出している書き込み式のワークブックです。

「書いて覚えたい!」という人におすすめで、一字一字丁寧に学習できるので「漢字が苦手」という人にもぜひ解いてほしいです。

「分野別漢検でる順問題集」と並行して使うことで合格率がアップします。

使い方は以下の通りです。

①まずは書きこまずにノートにする
②1巡したらワークに直接書き込んで2巡目
③「総まとめ」問題に取り組む

漢検 4級 過去問題集

こちらも日本漢字能力検定協会が出している過去問題集で、過年度実施の検定問題13回分がすべて収録されており、実物大の解答用紙が付属しています。

過去問演習は必ずおこなってください。

漢検の場合過去に出題された良問が、繰り返し出題されることは少なくありません。

過去問演習で力試しをしたり、自分の受ける級を決めたりすることができるので、ぜひ活用してください。

漢検おすすめ問題集ランキングはこちら

漢検4級は難しくない!

漢検4級は中学校在学程度のレベルなので、漢字が苦手な中学1年生~高校1年生が受ける級として適しています。

問題集は「分野別漢検でる順問題集 4級」がおすすめで、「過去問」も必ず解くようにしましょう。

漢字が苦手で覚えるのが大変という人は「漢検 4級 漢字学習ステップ」から入って丁寧に勉強しましょう。

4級を取得したら3級、準2級、2級とレベルアップも忘れずに!

【漢検3級】確実に合格するための勉強法・参考書を徹底解説!

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【漢検2級】合格を勝ち取る勉強法、受験までの流れを徹底解説!

3級から調査書等の資格欄に記入でき、受験で有利に働くので取得を目指して頑張ってください。

あなたの合格を応援しています!

新堂ハイク

以上で本記事は終了です!

さくら

最後までご覧いただきありがとうございました!