漢字検定

【漢検準2級】一発合格のための勉強法・参考書を国語教師が徹底解説!

新堂ハイク

こんにちは!
国語教師の新堂ハイクです!

このページで分かること

✔漢検準2級の難易度
✔漢検準2級の特徴
✔取得するメリット
✔勉強法のコツ、おすすめ参考書
✔受験までの流れ、日程、料金

さくら

漢検の準2級って難しいのかな?
漢字苦手だけど、合格できる…?

ハイク先生

漢字が苦手でも大丈夫!
漢検準2級はそれほど難しくありません!

漢字検定は最長3ヶ月、最短1~2週間で取得できるコスパのいい検定試験です!

漢字が得意な人は初めて受ける級が準2級でも十分合格できます。

僕の勤務している学校でも、準2級から受けて合格する人は多数います!

このページでは僕が生徒に教えている勉強法のコツやおすすめ参考書、問題集など、漢検準2級合格に必要な情報がたくさんありますのでぜひ最後までご覧ください!

漢検準2級のレベル

準2級の難易度は高校在学程度で、高校生なら卒業までには取得しておきたいレベルです。

中学生でも取得することは難しくなく、僕自身も中学2年生で準2級を取得しました。

出題範囲の漢字は1951字で、3級の1607字から300字以上も増えるので難易度が高くなります。

ただ、合格点の基準は70%(140/200程度)と3級と変わらないので、自分の得意な分野で点を取ることができれば、十分合格できます。

試験時間も60分と他の級と変わりません。

漢字が苦手な人でも、1ヶ月程度の勉強時間を確保できれば合格可能です。

漢検準2級の出題内容と配点の目安

漢字の読み30点
漢字の書き取り50点
四字熟語30点
対義語・類義語20点
誤字訂正10点
送り仮名10点
同音・同訓異字20点
部首・部首名10点
熟語の構成20点
参考 漢字検定頻出度順問題集

上の表の通りに配点が決まっているわけではありませんが、毎年このような配点で行われています。

3級と違う点は、漢字の書き取り、四字熟語の配点が高くなり、同音・同訓異字の配点が下がっている点です。

また、3級まであった漢字識別が出題されなくなります

出題範囲の漢字が3級より多くなるので(1607字→1951字)、書き取り問題の難易度は自然と高くなります

200点中60点程度落とすことができるので、配点の低い誤字訂正、送り仮名、部首・部首名は後回しで大丈夫です。

80点分ある漢字の書きと読みに関しては、8割以上正解できるようにしたいところで、後は自分の苦手分野より得意な分野で点を落とさないようにする勉強をしていくことが合格への近道です。

漢検準2級の出やすい問題と対策

特徴としては「高校で習う漢字」が各問題に新たに追加されることです。

では出題内容とともに傾向を分析していきます。

漢字の読み

準2級から高校で習う読み方が出題されます。

特に熟字訓や当て字、特別な読み方はまとめて覚えましょう。


草履(ぞうり)
太刀(たち)
名残(なごり) など

書き取り

書き取りは7級以上の二字熟語や4~準2級漢字の一字訓、熟字訓が中心です。

勉強する際には楷書体(教科書体)で書いて覚えることが大切です。

例題
コウキュウ(恒久)
コジ(誇示)
シバイ(芝居)
トウコウ(投稿) など

四字熟語

四字熟語は書き取り、選択式、意味を答える問題が出題されます。

四字熟語は二字熟語の組み合わせがほとんどなので、実は二字熟語を理解することが四字熟語に攻略につながります。

例題
心頭□却 (滅)
難□不落 (攻)
悠悠自□ (適)
千紫□紅 (万)

送りがな

漢字と送りがなに書き分ける問題です。

現在送りがなの基準となっているのは、内閣告示の「送り仮名のつけ方」ですので確認しましょう。

例題
ウッタエル→訴える
フクメル→含める
カガヤカシイ→輝かしい
ハズカシ→恥ずかし

誤字訂正

30~35字程度の文章中にある、間違っている漢字一字を訂正する問題です。

サラッと問題文を読んでしまうと見逃してしまうので、形に注目してゆっくり目で追い、違和感を覚えたら意味を確かめる方法が確実です。

例題
放し飼いの犬のノミの駆徐は困難だ

徐→除

被告の黙否権の行使で審理が停滞した

否→秘

対義語・類義語

対義語は分類して整理すると覚えやすいです。

1、前の漢字が共通のもの 輸出・輸入
2、後ろの漢字が共通のもの 異常・正常
3、前後の漢字が対応するもの 増進・減退
4、2字のどちらも対応していないもの 期待・失望

特に3,4が頻出です。

例題
対義語
1、左遷・(  )
2、湿潤・(  )
3、堕落・(  )
類義語
1、他界・(  )
2、欠陥・(  )
3、冷酷・(  )

対義語
1、栄転 2、乾燥 3、更生
類義語
1、永眠 2、難点 3、薄情

同音・同訓異字

同音・同訓異字の見分けかたは、意味の違いに注目することです。

「堕ちる」「墜ちる」「落ちる」といった微妙に意味の違う言葉が出題されるので、代表的なものは覚えておきましょう。

例題
1 館内は終日キン煙です
  日キンで身銭を稼ぐ

2 価格は二年間スえ置きだ
  スり傷に薬を塗る

1 禁 勤 2 据 擦

部首

部首は暗記しておかなければ答えられない分野です。

頻出の漢字は思いもしないような部首になっていることが多いので、参考書でよく出る漢字の部首を暗記しておきましょう。

例題
1、索
2、刃
3、翻

1、糸 2、刀 3、羽

熟語の構成

二字熟語の上下の漢字の結びつきを選択肢から選ぶ問題です。

以下の5つのパターンがあります。

1、上と下が同じような意味
2、上と下が反対・対応している
3、上が下を修飾している
4、したが上の目的語・補語になっている
5、上が下の意味を打ち消している

3と4でつまづく人が多い印象です。

3は文にすると分かりやすいです。
「強制」→「強く制する」

4は上下を逆にして「を」や「に」を加えて文にすると分かりやすいです。
「遷都」→「都を遷る」

例題
ア、抑揚
イ、造幣
ウ、徹夜

ア、2 イ、4 ウ、4
(上の1~5参照)

漢検準2級の勉強法・おすすめの参考書

漢字検定には計算問題や読解問題などはないので、勉強は暗記中心になります。

特に漢字を覚えるのはノートなどに書いて覚える方法が効果的なので、参考書を用意してどんどん書いて覚えましょう。

そしてただ書いて覚えるだけでなく、漢字・熟語の意味を理解しながら覚えるのが大切です

漢字が分からなくても、前後の文脈から当てはまる意味の漢字を推測できるようになるとかなり漢字に強くなれます!

準2級の範囲は1951字と多いですが、日常生活で使っている言葉ばかりなのでまずは普段から意識して漢字を見るようにしましょう

また、よく出る漢字は決まっているので、出る順に構成されている僕のおすすめ問題集に取り組めば効率的に点数をあげられます。

ハイク先生

僕の学校の生徒も多数愛用している参考書です!

分野別漢検でる順問題集 準2級

短期間で合格するためには、2000字程度の漢字全てに対応するのは難しいので出る順に構成されている「分野別でる順問題集」が断然おすすめです。

僕の学校の生徒はだいたいこれを使って勉強しています。

この参考書は過去約10年間の漢字検定で出題された漢字を分析し、頻出度順にランク付けされた問題(A、B、Cランク)が分野別で掲載されているもので、本当によく出ます。

書いて覚えるだけでなく、付属の赤シートを使えば通学中やトイレなどの隙間時間を有効的に活用して暗記が行える1冊2役のお得な参考書です。

漢検 準2級 漢字学習ステップ

書いて覚えたいならこれがおすすめ!

漢検を主宰している日本漢字能力検定協会が、公式に出している書き込み式のワークブックです。

特徴としては、途中途中で確認テストという項目で自分が覚えているかどうか確認することができるので長期間の勉強に適しています。

漢検 準2級 過去問題集

漢検は過去問演習が必須です。

こちらも日本漢字能力検定協会が出している過去問題集で、過年度実施の検定問題13回分がすべて収録されています。

実物大の解答用紙が付属しているので、本番に近い環境で予行演習ができるのも魅力です。

漢検おすすめ問題集ランキングはこちら

漢字が苦手な人の勉強法

漢字が苦手な人は、1ヶ月程度の勉強期間を確保して余裕をもって取り組みましょう。

まずは毎日少しずつでもいいので「分野別漢検でる順問題集」のA,B,Cすべてのランクを1巡します。

その後はA、Bのランクの正答率を上げるために集中的に取り組み、2,3周出来たらCランクをに取り掛かります。

本番2週間前には過去問演習を行い、合格点を超えなければまたA、Bの二つのランクを完璧になるまで仕上げましょう。

【漢検の勉強法】一発合格するためにすべきことはこちら

漢字が得意な人の勉強法

1~2週間程度の勉強期間で集中して取り組めば、合格できます。

まずはじめに過去問演習に取り組み、苦手分野をつぶしながら「分野別漢検でる順問題集」のA、Bランクを1巡しましょう。

Cランクの問題は四字熟語や部首、熟語の構成などのなじみがない分野だけを狙って隙間時間などに取り組むと点の取りこぼしがなくなります。

ハイク先生

苦手な人も得意な人も、普段から意識して身の回りの漢字に注目するようにしよう!

漢検準2級のメリット

準2級取得のメリットはこちらです。

・高校、大学受験時に有利になる
・漢字に強くなる

受験で活用できる知名度抜群の資格が漢検です。

また、漢字に強くなることで仕事で書く文章の誤字脱字が減り、評価を下げにくくなることがメリットです。

就職活動においては準2級は少し弱いです。
エントリーシートには2級から記入するのが望ましいので、準2級を取得したらそのまま2級を取得しましょう。

日本漢字能力検定協会のホームページに、漢検を入試に活用している学校が公開されていますので、志望校があるかどうか確認しましょう。
高校学校における「漢検」資格活用状況調査
大学における「漢検」資格活用状況調査 

漢検のメリットをもっと詳しく!

反対に漢検のデメリットとしてはこちらがあげられます。

・進学、就職の決め手にはならない
・国語の成績が大きく上がることはない

漢検2級を持っているだけで入れる高校・大学はありませんし、企業も同じです。

あくまで入学試験や面接試験にプラスされる要素としての資格なので、間違えないようにしましょう。

また、漢字に強くなっても国語に強くなるわけではありません。

悲しい事実ですが、高校で国語を教えている僕が断言します。

もちろん2級取得レベルの漢字力があれば、テストで漢字問題で落とすことはなくなりますし、読解も楽になります。

しかし国語の記述力や読解力を、劇的に向上させるものではないということは覚えておいてください。

ただ漢検は一生残る資格で、知名度は抜群に高いです。

取得難易度も他の検定試験に比べてかなり低いので、高校在学中に2級まで取得することをおすすめします。

漢検準2級の受験までの流れ

受験までの流れ、日程、料金といった基本情報を解説します。

基本的に漢字検定の試験は年3回あり、6月・10月・1~2月に行われます。

漢検準2級の検定料

受験級ごとの料金は以下の通りです。

検定級検定料
2級4,500円
準2級3,500円
3級3,500円
4級3,500円

準2級の受験料は2500円です。

4級~準2級は一律2500円で受験することができます。

漢検の日程

2024年度の試験日程は以下の通りです。

2024年6月16日(日)

2024年10月20日(日)

2025年2月16日(日)

【2024年最新】漢字検定の日程・時間・検定料まとめ

漢検準2級の受験までの流れ

すべての受験級に共通している、検定日の1ヶ月前~検定日の40日後までの流れを解説します。

・検定日の1ヶ月前までに申し込み

・検定日の1週間前に受験表が届く

・受験日5日後にホームページで標準解答公開

・受験日約30日後にホームページで合否結果が発表

・受験日40日後に合格証書が届く

さらに詳しい受験までの流れはこちら

漢検準2級取得は難しくない!

漢検準2級は1ヶ月程度で取得できる高校在学レベルの資格なので、ぜひとも高校生には受験してほしい検定です。

中学生でも十分合格できる難易度なので、さほど勉強に負担はかかりません。

参考書は「分野別漢検でる順問題集 準2級」が圧倒的におすすめで、過去問演習も欠かさず行ってください。

進学において有利になること間違いなしのコスパの良い資格なので、取得を目指して頑張ってください。

あなたの合格を応援しています。

ハイク先生

以上で本記事は終了です!

さくら

最後までご覧いただきありがとうございました!