こんにちは!
高校教師の新堂ハイクです!
徹夜の勉強って本当に効果があるの?
「徹夜で勉強した!」って話をよく聞くけど、あれって本当に効果あるんですか?
結論から言いますが、徹夜での勉強はほとんど効果がありません!
現在私立高校で教師をやっている僕は、「徹夜で勉強する!」という生徒には必ず「やめなさい」と言います。
実際に徹夜での勉強は効果が薄く、成績のアップにほとんどつながらないどころか、生活リズムが狂うことや体調が悪くなるなどの弊害も多くあります。
それでも!徹夜で!勉強がしたいです!ハイク先生!
というあなたは、このページを最後まで読んで、
・徹夜で勉強した体験談
・徹夜で勉強のメリット、デメリット
・徹夜で勉強を成功させるコツ
これらのことをしっかり頭に入れて、徹勉に挑んでください。
なんやかんや徹夜で勉強はやってみたいものです(笑)
ただ、メリットやデメリット、成功のコツなどをしっかり理解してからやってみてください。
著者 新堂ハイク 29歳 ・現役高校教師 勤続8年(特進クラス担任) ・難関大受験、小論文指導実績500人以上 ・教育メディア運営6年(月間10万PV) ・執筆300記事以上、掲載企業50社以上 実際の教育現場にいる現役教師にしか分からない、リアルな情報をお届けします!
【体験談】徹夜で勉強した結果
夜通し起きて朝を迎えるー。
夜明け前の静寂と日の出からのまぶしい朝日。
学生時代には「徹夜(オール)」というものに、なぜかよく分からない憧れがあるものです。
かくいう僕も徹夜勉強の経験者です。
夜通し勉強して、机に突っ伏したままいつの間にか寝てしまい、気が付いたら朝を迎えている。
そんなシチュエーションに憧れを抱いて、徹夜で勉強をしたときの体験談をはじめにお伝えします。
徹夜で勉強して成績が下がった
結論から言うと徹夜で勉強した結果、成績は上がるどころか下がりました。
実際に徹夜で勉強して良かった点と悪かった点は以下の通りです。
✅達成感がある
✅勉強時間を多く確保できる
✅静かで集中できる
✅翌日が死ぬほど眠い
✅テスト中に頭が回らない
✅頭が痛くなる
✅結局帰って10時間以上寝る
✅成績が下がった
夜中の2時~3時あたりが集中力のピークで、結局4時~6時台はあまり集中できなかったと思います。
そしてそのまま学校に行きテストを受け、帰ってきてからすぐに寝て、夜中に起きてまた朝まで勉強するというサイクルを送り、無事テストは爆死で成績は下がりました。
いや、もう頭の悪い人の典型的なパターンですね。
「成績を上げる」よりも「徹夜で勉強する」という方に意識が行き過ぎた、「目的と手段が入れ替わっている」典型的な例です。
この経験から1日17時間勉強したときも、絶対に睡眠時間は6時間確保していました。
僕が教えてきた生徒の中にも「徹夜で勉強しました」という人は多くいたので、その人達の体験談も載せておきます。
徹夜で勉強した結果(生徒体験談)
徹夜で勉強はすごくやった感はあるけど、次の日のテストであんまり覚えてないことが多くて、効率が悪いなと思いました。
自分は深夜の方が集中できるし、暗記もしやすいと思って徹夜で勉強しましたが、結局4時ぐらいには寝ちゃって中途半端な睡眠時間でテストはボロボロでした。
テスト期間中は家に帰ったらすぐに寝るので、夜中に起きて勉強するけど徹夜で勉強してもあんまり成績は良くならなかったです。
聞いた中では「徹夜で勉強して成功しました!」という生徒は一人もおらず、効率の悪さが分かります。
それもそのはずで「徹夜で勉強」は、メリットよりもデメリットの方が圧倒的に多いからです。
では次に「徹夜で勉強」することのメリットとデメリットを解説します。
徹夜で勉強するメリットとデメリット
では次に「徹夜で勉強」のメリットとデメリットを解説します。
徹夜で勉強するデメリット
✅記憶が定着しない
✅集中力がなくなる
✅体力が回復できない
✅生活リズムが狂う
「徹夜で勉強する」デメリットはかなり致命的なものが多いです。
では上から順番に解説していきます。
記憶が定着しない
人間は寝ている時間に脳の記憶が整理され、覚えたことの定着が行われます。
要はゲームで言うところの「セーブ」機能が睡眠です。
頑張って何時間もゲームをプレイしたのに、セーブを忘れてそれが無駄になってしまったという経験がある人は多いですよね。
特に暗記科目などの見たり書いたりしたことは、「寝る」ことによって記憶が完了するので、睡眠をとらないと意味がありません。
まず「徹夜で勉強」には、テストなどの肝心なところで思い出せなくなってしまうという大きなデメリットがあります。
集中力がなくなる
しっかりと睡眠をとらないと、試験本番をベストなコンディションで受けることができません。
通常なら寝ている時間に起きているので、翌日時間が経つごとに睡魔が襲ってきます。
それが集中力の低下につながり、ケアレスミスを誘発します。
しっかりと睡眠をとらないと普段の30%~50%程度の実力しか発揮できません。
体力が回復できない
「徹夜」のデメリットは脳だけでなく、身体にも影響します。
激しい運動やスポーツをしなくても、人間は普段の生活でかなりの体力を使っています。
そうした身体の回復が睡眠によって行うことができなくなるので、翌日の疲れやだるさなどが大きくなります。
特に中高生の年齢では睡眠による成長ホルモンの分泌が低下するので、病気にかかりやすくなったり、成長が遅くなってしまうというデメリットもあります。
もちろんたった1回の徹夜で急にホルモンバランスが悪くなることはありませんが、続けていると確実に体に悪影響です。
生活リズムが狂う
徹夜で勉強した次の日に、結局10時間以上寝てしまうという「睡眠のリバウンド」が起こりやすく、これが生活のリズムを狂わせる原因になります。
僕も定期テストで徹夜勉強をした際のかなり生活リズムが狂って、頭痛やだるさなどの体調不良が頻発しました。
1.徹夜で勉強
↓
2.帰ってきてから爆睡
↓
3.夜の2時ごろに起きて朝まで勉強
↓
1~3の繰り返し
徹夜で勉強しだすとこのような生活サイクルになる可能性が高く、完全に夜型になり日中は常に眠たく、集中力がなくなります。
中高生は成長にも関わるので、このような生活リズムに陥ってしまうというデメリットをよく理解しておきましょう。
確かにこんな生活リズムになったら大変かも…。
徹夜で勉強するメリット
✅勉強時間の確保
✅集中しやすい環境
✅大いなる達成感
「徹夜で勉強する」メリットはメンタル的なものが大きいです。
では上から順番に解説していきます。
勉強時間の確保
夜の9時から朝の6時まで勉強するとなると、計9時間の勉強時間が確保できる計算です。
これは単純計算で平日の勉強時間が3時間程度であれば、1日で3日分の勉強ができることになります。
これはかなり大きいメリットで、普段まとまった勉強時間を確保できない人にとっては一気に勉強できる絶好の機会になります。
また、少しずつコツコツ積み重ねる勉強よりも、一度に集中して勉強するほうが覚えやすいという人にも良いかもしれません。
9時間も勉強すればテストがかなりできそうな気がします!
集中しやすい環境
深夜は物音も少なく、起きている人もほとんどいないので静かで集中しやすいというメリットもあります。
またLINEやTwitterなどのSNSの更新や連絡もかなり少なくなり、テレビ番組も2時以降は興味を引くようなものもなくなるので、誘惑が少なくなるということでも集中しやすくなります。
なんとなく昼より夜の方が、集中できるような気がします!
大いなる達成感
“オール明けの朝日”というものはなぜもこう清々しく、達成感に満ち溢れているのでしょうか。
特に夜通し勉強したときの達成感はかなりのものがあります。
・寝ずに頑張って勉強した
・長時間しっかり勉強した
・心地よい疲労感
これらが「頑張った証拠」として残るので、
これだけ頑張ったんだからいけるはず!
という風に思えてきて自信が湧き出てきます。
このように僕はおすすめしない「徹夜で勉強」にもしっかりとメリットはあります。
最後に「どうしても大事な試験までに時間がなくて徹夜しなければならない」という人のために、「徹夜で勉強を成功させるコツ」を解説します。
徹夜で勉強を成功させる5つの方法
・試験前日なのに全く勉強していない
・翌日提出のレポートが白紙
・明日までのプレゼン資料が白紙
人間生きていると「徹夜で勉強しなければならない時」というものが、必ずやってきます。(普段から計画的に生きている人は別ですが…。)
そんな、やむにやまれぬ事情があって「徹夜」しなければならない時のために、「徹夜で勉強を成功させる方法」を徹底解説します。
ポイントは以下の通りです。
1.適度な休憩
2.明るい照明
3.誘惑になるものを片づける
4.おすすめの食べ物、飲み物
5.徹夜はやるとしても1回だけ
では上から順番に解説していきます。
1.適度な休憩
何時間もぶっ通しで勉強するのは昼間でも大変で、「寝ずに勉強」するならことさらに大変になります。
適度な休憩は「徹夜で勉強」に必須で、本気で成功させたいならしっかりと休憩をとるべきです。
おすすめの休憩の方法は以下の通りです。
・15分程度の仮眠
→絶対に布団に横にならないこと!
・軽い運動
→簡単な筋トレがオススメ
・熱いシャワー
→眠気を覚まして気分を変えるには最もオススメ!
以下のページでも休憩の方法を解説していますので、合わせてご覧ください。
2.明るい照明
「徹夜で勉強」というと上の画像のように、「机にかじりついてスタンドライトの明かりだけで勉強する」というイメージがあると思いますが、これは完全に逆効果です。
本来暗闇で寝ているはずの時間なので、暗くなると眠たくなるのは当然ですよね。
もちろん、スタンドライトの明かりだけにすると目の前の課題だけに集中できるのでメリットもあるのですが、「徹夜で勉強」を成功させるなら「照明はできるだけ明るく」してください。
3.誘惑になるものを片づける
徹夜で勉強するはずが、気が付いたら漫画とかYouTubeを見てて朝が来てしまった…。
徹夜したのに誘惑に負けて、無駄に時間を過ごすのは最悪ですね。
まずは自分の誘惑になるものは片づけましょう。
・スマホ
・ゲーム
・マンガ
・テレビ
・布団
特に「布団」の魔力はすさまじく、一度でも横になってしまうと完全にやる気を持って行かれ、気が付いたら朝です。
布団は必ずしまっておきましょう。
4.おすすめの食べ物、飲み物
集中力を維持するには適度に飲食することが大切です。
「徹夜で勉強」するためにおすすめの食べ物・飲み物を紹介します。
✅ガム
✅果物
✅コーヒー
✅お茶
✅炭酸水
一番おすすめなのは「ガム」です。
勉強しながら食べられますし、“噛む”という行為は脳に刺激を与えて活性化させます。
ただ、お腹が膨れないという点があるので、その場合は果物などの消化に良いものがおすすめです。
飲み物に関しても「ウエストミンスター大学心理学部2016年」の研究結果によると、
「水を20分に1回、25ml口に含むだけで注意力が12%上がり、記憶力が2%上がる」
ウエストミンスター大学心理学部2016年
ということが分かっています。
飲み物は「コーヒー」や「お茶」などの適度にカフェインを含むものが眠気覚ましにもなるのでおすすめです。
他には「炭酸水」なども目が覚めるのでおすすめです。(ただしジュースはおすすめできません。)
✅炭水化物(麺類・ご飯・パンなど)
✅エナジードリンク
✅ジュース
カップラーメンやおにぎりなどは、おいしく空腹も満たされるので夜中に食べたくなりますが、眠気の原因になるのでおすすめしません。
さらに消化不良も引き起こすので、肥満の原因にもなります。
ジュースも同じ理由で、眠気の原因になるのでおすすめできません。
エナジードリンク(モンスター、レッドブルなど)も効果的ではありません。
徹夜のお供にエナジードリンクを用意する人は多いと思いますが、エナジードリンクはジュースとほぼ同じなので、実際の効果はかなり薄いです。
5.徹夜はやるとしても1回だけ
「徹夜」をすると必ず生活リズムに影響が出ます。
できるだけやらない方がよいですが、やむを得ずやるにしても1回で終わるようにしましょう。
・テストの最終日
・翌日しっかり寝られる日
徹夜によって崩れた生活リズムは次の日で、元に戻せるようにテストなら最終日、プレゼンなどなら終わってからしっかりと睡眠がとれるようにしましょう。
続けて徹夜をするのは絶対にNGです!
まとめ
・徹夜で勉強するデメリット
✅記憶が定着しない
✅集中力がなくなる
✅体力が回復できない
✅生活リズムが狂う
・徹夜で勉強するメリット
✅勉強時間の確保
✅集中しやすい環境
✅大いなる達成感
・徹夜で勉強を成功させる方法
1.適度な休憩
2.明るい照明
3.誘惑になるものを片づける
4.おすすめの食べ物、飲み物
5.徹夜はやるとしても1回だけ
正直「徹夜で勉強」はおすすめできませんが、どうしてもやらなければならない時は、適切な方法で生活リズムを崩さないように行ってください。
以上で本記事は終了です!
最後までご覧いただきありがとうございました!